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2026.3.15実施 四谷新小6第1回 組分けテスト 国語 読解問題解説
四谷大塚の新6年 第1回組分けテスト(2026年)国語を徹底解説します。本記事では、読解問題である大問3(物語文)と大問4(説明的文章)に絞って解説を行います。
大問3:物語文 青山美智子「タブレットチョコ・シルバー+ビッグ」
文章の基本情報
出典:青山美智子「タブレットチョコ・シルバー+ビッグ」(『チョコレート・ピース』マガジンハウス 所収)
ジャンル:物語文(家族の日常・動物との関わり)
あらすじ:三人姉妹の末っ子である「私」は、保護猫として引き取った子猫「チョコ」との暮らしの中で、板チョコを上手に割れないことへのもどかしさ、姉への複雑な感情、そして「きれいに割れなくたっていい」という気づきに至るまでの心の成長が描かれています。
登場人物と人物像
板チョコを上手く
割れない
割れる存在
信頼と反発の対象
家族に迎えられた
物語の象徴
関わる人物
心情の変化
この物語で最も重要なのは、「私」の心情の変化です。子猫「チョコ」との出会いから、板チョコを「きれいに割れなくたっていい」と受け入れるまでの過程を追いかけましょう。
冒頭
★重要
★重要
主題
この物語の主題は「不完全さの受容」です。板チョコをきれいに割れないことは、人間関係の不器用さの比喩でもあります。姉との関係も、子猫との関係も、完璧ではない。それでも「きれいに割れなくたっていい」と思えるようになったとき、「私」は一歩成長しています。
設問解説
問一(選択問題)
子猫に対する「私」の気持ちとして合わないものを選ぶ問題です。1行目~23行目に描かれた「私」と子猫の関わりから判断します。
正解:イ
1~23行目には、「私」が子猫にすっかり心を寄せていく様子が描かれています。選択肢イは「国に決定している」とありますが、本文では「〜だろう?」というためらいの表現があり、断定的に決めつけてはいません。よって、イが「合わない」選択肢となります。
問二(選択問題)
24~36行前後の場面における心情を読み取る問題です。
正解:1 = エ 2 = ア・エ
24~36行の場面では、姉が子猫に手を差しのべ、「私」がその様子を見て複雑な感情を抱く場面です。(1)については、直前の文脈から「ちらっとした」低い気持ちが読み取れるためエが正解。(2)については、姉の語りかけを受けて手を差し出す描写から、アとエの二つが当てはまります。
問二の(2)は「ア・エ」の組み合わせでのみ正解となります。片方だけでは不完全解答です。選択肢の「くんで」(組み合わせ)を見落とさないようにしましょう。
問三(記述問題)
板チョコを「割ること」について「私」がどう思っているかを記述する問題です。
上手に割ることが苦手だから本当に困ってしまう、かといって、こそもひとり占めするのは美しくも美味しくもないので、つまらないと思っている。
本文の32~80行あたりに、板チョコを割ることについての「私」の心情が詳しく描かれています。ポイントは二つの要素を盛り込むことです。
記述のポイント:この記述問題では「二つの困りごと」をセットで書く必要があります。(1)上手に割れない → 困る (2)だからといって独り占めは美しくも美味しくもない → つまらない。どちらか一方だけでは不十分です。「Aだが、かといってBでもない」という構造を意識しましょう。
問五(選択問題)
正解:ア
90~100行目あたりの板チョコに関する記述から判断します。「私」の板チョコに対する思い入れが読み取れる場面であり、アが最も適切です。
問六(語句記述)
「私」の姉に対する気持ちを表す語を答える問題です。
a = 反発 b = 尊敬 c = 心配
姉に対する「私」の感情は、一つではありません。姉が何でも上手にできることへの反発(a)、それでいて姉のすごさを認める尊敬(b)、そして姉を気遣う心配(c)の三面があります。このような複合的な感情が物語文では頻出です。
「反発」と「尊敬」が同時に存在する――これは中学受験の物語文で最もよく出る心情パターンの一つです。「嫌いなのに認めている」「ムカつくけど頼りにしている」など、プラスとマイナスが混在する感情を正確に読み取る練習をしましょう。
問七(抜き出し問題)
本文の結末付近から十三字で抜き出す問題です。
きれいに割れなくたっていい(13字)
この言葉が物語全体の主題を象徴しています。「きれいに割れなくたっていい」とは、板チョコの話であると同時に、姉との関係や自分自身の不完全さを受け入れるという「私」の成長を表しています。
字数カウントの注意:「きれいに割れなくたっていい」は、「き・れ・い・に・わ・れ・な・く・た・っ・て・い・い」で13字。促音「っ」も1字に数えます。字数指定がある抜き出し問題では、必ず指折り数えて確認しましょう。
大問4:説明的文章「動物たちの『増え過ぎ』と経済を科学する」
文章の基本情報
出典:「動物たちの『増え過ぎ』と経済を科学する」(ミネルヴァ書房)
ジャンル:説明的文章(環境・社会問題)
テーマ:野生動物(クマ)と人間の関係。人口減少が進む中でクマの人里出没が増え、都市部と地方で対立する価値観の違いを論じています。
筆者の主張:クマの問題は、単なる動物管理の話ではなく、「人間がどのような価値観で自然と向き合うか」という根本的な問いを含んでいる。地方と都市の視点の違いを理解した上で、科学的根拠に基づく議論が必要である。
段落構成
対比構造:地方 vs 都市
この文章の最大のポイントは、クマの駆除をめぐる「地方」と「都市」の対比です。問七はまさにこの対比を記述させる問題でした。
命や生活を守るためにクマの駆除を望む
クマが生活圏に出没し、直接的な脅威にさらされている
生存に関わる切実な問題として捉える
クマの保護・共生を求める声が強い
自分たちの生活に直接影響がない
生活以外の価値観や美意識でクマを見ている
設問解説
問一(選択問題)
1行目~25行目の序論部分の内容に関する問題です。人口減少と野生動物の関係についての記述が問われています。
正解:エ
序論部分では、人口減少がヒトと野生動物の関係に影響を与えるという問題提起がなされています。「遺伝学的な進化と人類社会の根本的な関係」(20~22行ごろ)に注目すると、エが最も内容に合致します。
問二(選択問題)
26行前半からの段落の内容に関する問題です。
正解:イ
この段落では、グラフ(人口減少率とクマの人身被害)に関連して、「人身被害の増加率」が示されています。グラフを見ると数値の傾向が読み取れ、イが正解です。24~36行あたりは、また、説明文ではありますが「書き抜き」ではなく、本文中のキーワードをつなぎ合わせて答える記述問題も含まれます。
問三(記述問題)
ヒトが過去に絶滅させた動物について答える問題です。
主にヒトの過剰な狩猟によって絶滅した大型哺乳類。
43行前後の段落に、ヒトによる大型動物の絶滅について触れられています。「書き抜き」ではなく本文のキーワードをつなぎ合わせて記述する形式です。「過剰な狩猟」「大型哺乳類」「絶滅」の3つの要素を含めることが必要です。
問四(空欄補充)
A = イ B = ア
文脈から適切な語を選んで空欄を埋める問題です。前後の文章のつながりを丁寧に読むことで解答できます。
問五(選択問題)
正解:ウ
「ヒトの近接化」に関する内容で、25行付近の記述を根拠に判断します。上記の展開①(意味段落2~3)の内容が根拠となり、ウが正解です。
問六(記述問題)
北海道大雪山系へきました。
本文中でクマの出没事例として言及されている地域を答える問題です。北海道の大雪山系が具体例として登場します。
問七(記述問題)
この大問で最も配点が高く、最重要の記述問題です。地方と都市の人々の視点の違いを記述させます。
地方の人々は命や生活を守るためにクマの駆除を望んだのに対して、都会の人々は自分たちの生活に影響がないので、生活以外の価値観や美意識でクマを見ている点。
記述のポイント:この問題では「対比」の構造を明確にすることが重要です。「地方は〜なのに対して、都市は〜」という形で、(1)地方の立場+理由、(2)都市の立場+理由を書きましょう。対比を明示するつなぎ言葉(「のに対して」「一方で」など)を必ず使うこと。
問八(グラフ読み取り)
正解:ウ
本文中のグラフ(人口減少率とクマの人身被害の関係を示す散布図)を読み取る問題です。グラフの傾向を正確に把握し、ウの記述と一致することを確認します。
グラフの読み取り問題は、近年の組分けテストで頻出です。「本文の説明」と「グラフのデータ」の両方を照らし合わせて解答する必要があります。グラフだけを見て答えず、必ず本文と突き合わせましょう。
問九(選択問題)
正解:エ
文章全体の趣旨に関する問題です。筆者は、クマの問題を通じて「人間と自然の関係」を問い直そうとしています。エが最も筆者の主張に沿った選択肢です。
問十(選択問題)
正解:ウ
最終段落の内容に関する問題です。筆者の結論として、科学的根拠と多様な視点に基づく対話の重要性が述べられており、ウが正解となります。
重要語句まとめ
まとめ
四谷大塚 新6年 第1回組分けテストの国語は、物語文と説明的文章のバランスが取れた構成でした。
大問3(物語文)では、「板チョコ」と「子猫」という身近なモチーフを通して、姉への複雑な感情(反発・尊敬・心配)と、「不完全でもいい」という成長を読み取ることが求められました。問七の「きれいに割れなくたっていい」は、物語の主題そのものを表す一文です。
大問4(説明的文章)では、クマと人間の共生というタイムリーなテーマが出題されました。問七の「地方 vs 都市」の対比記述が最大のヤマ場でした。グラフの読み取りと本文の内容を照らし合わせる力も問われています。
次のテストに向けて
物語文では「プラスとマイナスが混ざる心情」に注目する習慣を、説明的文章では「対比構造」と「筆者の主張」を整理する力を磨きましょう。この2つができるようになれば、組分けテストの点数は確実に上がります。がんばってください!






