東京都豊島区駒込にある本郷中学校・高等学校は、1922年に創立された私立男子校です。現在は高校募集を行わない完全中高一貫校で、「文武両道」「自学自習」「生活習慣の確立」を教育の柱にしています。2026年春の卒業生は284名で、東京大学には既卒者を含む23名が合格し、そのうち20名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は本郷中学校・高等学校の公式発表資料、四谷大塚およびインターエデュの公表データ)
本郷中学校の2026年度入試結果データ
2026年度は2月1日、2日、5日の3回に分けて実施されました。学校が公表した結果は次のとおりです。
| 第1回・2月1日 | 募集100名/応募537名/受験493名/合格163名/3.0倍/最高281点・最低226点 |
| 第2回・2月2日 | 募集140名/応募1,457名/受験1,284名/合格556名/2.3倍/最高303点・最低237点 |
| 第3回・2月5日 | 募集40名/応募656名/受験518名/合格42名/12.3倍/最高265点・最低227点 |
| 満点 | 各回とも350点 |
第3回は募集40名に対して518名が受験し、実質倍率は12.3倍でした。第1回や第2回より募集人数が少なく、他校の結果を受けた受験生も集まるため、同じ学校の入試でも回によって競争の条件が大きく異なります。
合格最低点は第1回226点、第2回237点、第3回227点でした。問題の難度が毎年同じとは限らないため、過去問では点数だけでなく、合格最低点に対してどの科目で差が生じたかを確認してください。
本郷中学校の試験科目と配点
3回とも4科目で、配点と試験時間は共通です。
| 国語 | 50分・100点 |
| 算数 | 50分・100点 |
| 社会 | 40分・75点 |
| 理科 | 40分・75点 |
| 合計 | 180分・350点 |
国語と算数が各100点、社会と理科が各75点です。4科すべてが合否に影響する配点であり、国語と算数の一方だけに頼る受験計画は安定しません。
2027年度の正式な募集要項は、学校が9月上旬に更新すると案内しています。2026年8月20日時点では、日程、募集人員、試験時間の正式発表を確認できないため、前年の日程をそのまま確定情報として扱わないでください。
本郷中学校の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚が掲載する2027年入試用のAライン80偏差値は次のとおりです。
| 第1回 | 61 |
| 第2回 | 65 |
| 第3回 | 66 |
| 日能研R4 | 2027年入試用の回別数値は公表資料で確認できず |
後半の回ほど偏差値が上がっています。ただし、これは問題が単純に難しくなるという意味ではなく、募集人数と受験者層が変わるためです。第一志望なら、募集人数が100名ある第1回から受験する計画を基本にしてください。
本郷高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年春の卒業生は284名です。学校の公式一覧と、卒業生数および医学部集計を掲載する受験情報を照合しました。
| 東京大学 | 23名(現役20名) |
| 京都大学 | 8名(現役5名) |
| 一橋大学 | 5名(現役5名) |
| 東京科学大学 | 9名(現役8名) |
| 国公立大学・大学校医学部医学科 | 17名(現役9名) |
| 早稲田大学 | 179名(現役167名) |
| 慶應義塾大学 | 135名(現役123名) |
| 上智大学 | 28名(現役26名) |
| 東京理科大学 | 203名(現役188名) |
医学部医学科は国公立大学に防衛医科大学校を加えた集計です。私立大学を含む医学部医学科全体では72名で、そのうち46名が現役でした。私立大学の数字は延べ合格者数であり、実際の進学者数とは異なります。
本郷中の歴史と沿革
本郷学園は1922年に中学校設立認可の申請と校舎工事を始め、この年を創立年としています。1923年に設置認可を受けて本郷中学校を開校しました。戦後の学制改革で本郷高等学校となり、1988年に中学校の募集を再開しました。その後、高校募集を停止し、現在の完全中高一貫体制へ移行しました。
創立以来、社会で有用な人物を育てることを目指し、学習だけでなく体力、礼儀、日々の生活習慣も重視してきました。巣鴨駅から徒歩圏にありながら、校内には運動や行事に使う空間が整っています。
本郷中の教育方針と校風
教育の柱は文武両道、自学自習、生活習慣の確立です。授業で学力を伸ばすだけでなく、自分で学習計画を立て、生活を整え、部活動や行事にも取り組む姿勢を育てます。
- 基礎学力と学習習慣を中学段階で固めること
- 自分で課題を見つけ、調べ、発表する経験を重ねること
- 部活動や行事を通して、体力と協働する力を育てること
中高6年間を見通して学習を進め、高校段階では進路に応じた内容へ移ります。補習や講習もありますが、中心にあるのは、生徒が自分で学ぶ時間を確保し、わからない点をそのままにしないことです。
本郷中の施設・学習環境
校内には普通教室、理科実験室、図書館、講堂、体育館、グラウンド、柔道場などがあります。教室での授業、実験、読書、運動を一つの校地で行える環境です。
図書館や自習できる場所を使い、授業外の学習を進めます。巣鴨駅と駒込駅の双方から通学できる立地で、都内と近県から生徒が集まります。
本郷中の部活動・課外活動
運動部と文化部があり、多くの生徒が活動に参加します。ラグビー、サッカー、陸上、野球、柔道、剣道などの運動部に加え、科学、地学、鉄道研究、吹奏楽、美術などの文化部があります。
競技結果だけを目的にせず、学習との両立、時間の管理、学年を越えた協力を学びます。文武両道という方針は、部活動を学習の妨げとみなすのではなく、人間形成の一部として位置づける考え方です。
本郷中の年間行事・学校生活
体育祭、本郷祭、校外学習、林間学校、修学旅行などが行われます。本郷祭では、文化部やクラスが展示や発表を準備し、生徒が運営の役割を担います。
行事では、企画を立て、仲間と分担し、来場者へ伝える過程を経験します。授業で身につけた調査や説明の力を、学校生活の中で実際に使う機会になります。
本郷中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分・100点です。文章読解を中心に、漢字や語句、選択、抜き出し、記述が組み合わされます。複数の文章を読む年もあり、本文量に対して時間を管理する必要があります。
文学的文章では、人物の心情だけを書かず、そう考えるきっかけになった出来事や関係の変化まで説明します。説明的文章では、筆者の主張と、それを支える具体例や対比を分けて整理してください。
記述は本文の表現を使えば完成するとは限りません。設問が理由を求めているのか、内容を言い換えることを求めているのかを最初に確認し、必要な要素を二つか三つに分けてから一文にまとめます。
復習では、正解だけを写さず、根拠となる箇所に線を引きます。そのうえで、自分の答案に主語、結論、理由のどれが欠けていたかを確認してください。3回分の問題は形式の共通点を調べる材料にもなります。
算数の入試傾向と対策
算数は50分・100点です。計算、数の性質、割合と比、速さ、場合の数、平面図形、立体図形などが出されます。標準問題を正確に処理したうえで、条件の多い問題に進む判断が必要です。
図や表を自分で作り、途中式を残してください。解けない問題に時間を使いすぎず、得点できる問題を一巡してから戻る練習が有効です。
理科の入試傾向と対策
理科は40分・75点で、物理、化学、生物、地学から広く出題されます。実験や観察の条件、グラフ、表を読み、計算や説明に結びつけます。
知識を覚えるだけでなく、実験の目的、変えた条件、そろえた条件を説明できるようにしてください。単位をそろえ、途中の値を書いて計算ミスを防ぎます。
社会の入試傾向と対策
社会も40分・75点です。地理、歴史、公民の知識を、地図、統計、写真、史料から判断する問題が中心です。出来事の年代だけでなく、原因と影響を問う問題にも備えます。
資料では題名、年代、単位、出典を先に確認します。時事問題はニュースの用語だけでなく、教科書で学んだ制度や地域とのつながりまで整理してください。
まとめ 次年度入試に向けて
本郷中学校は、学習、生活、部活動を切り離さず、自分で努力を続ける姿勢を育てる男子校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は3回実施され、第3回の実質倍率が12.3倍だったこと
- 4科350点満点で、国語と算数が各100点、理科と社会が各75点だったこと
- 2027年度募集要項は2026年8月20日時点で未公表であり、9月上旬の公式更新を確認すること
国語では、文章の種類ごとに読み方を変え、設問が求める要素を本文の根拠から組み立てる必要があります。過去問を解いた後は、得点だけでなく、根拠の選び方と時間配分を記録してください。

