中学受験の国語の問題では、登場人物の心情を読み取ることが重要です。心情を表す言葉や表現をたくさん知っていると、登場人物の気持ちを正確に理解し、読み取りやすくなるとともに記述答案の精度も高まります。
心情表現には、いくつかの基本的なパターンがあります。「うれしい」「不安だ」「さびしい」「うらやましい」「悲しい」など、喜怒哀楽を表す言葉は登場人物の心情を直接的に表現するのに使われます。
一方で、登場人物の心情は、セリフや行動、表情、情景描写などからも読み取ることができます。 例えば、「父は『もうお前のことなど知らん!』と言い放ち席を立った」というセリフからは、父の苛立ちの心情が伝わってきます。 「少年は肩を落としながら家路についた」という行動描写は、少年のがっかりした気持ちを表しています。このように、心情表現のパターンを知っておくことで、登場人物の気持ちを的確に読み取ることができるようになります。急に雨が降り出したり、虹がかかったりと情景描写が心情を表している場合があります。 中学受験では、これらのパターンを覚えておくと、問題を解くのに役立つでしょう。
心情を表す慣用句を知っていると、登場人物の気持ちをより深く理解することができます。例えば、「気がとがめる」は「やましく思う」という意味で、後ろめたい気持ちを表します。 「胸がすく」は「せいせいする」という意味で、すっきりとした気持ちを表します。 「胸がおどる」は「期待でわくわくする」という意味で、楽しみな気持ちを表します。このような「気」「胸」「目」「息」などを使った慣用句は、心情表現によく用いられます。辞書でこれらの言葉を引くと、関連する慣用句が載っているので、心情を表すものを集めて覚えておくとよいでしょう。 慣用句を使うことで、登場人物の心情をより豊かに、より正確に表現することができます。
心情語とは、登場人物の気持ちを直接的に表す言葉のことです。 例えば、「あきれる」「あざける」「いぶかる」「うきうきする」「おろおろする」「くやしい」「けなげ」など、喜怒哀楽や性格、態度を表す言葉が心情語に当たります。 これらの言葉を正しく理解し、語彙力を高めることが、登場人物の心情を読み取るのに役立ちます。心情語は文章中で直接使われるだけでなく、「〜と思う」「〜と感じる」などの文末表現と組み合わさって登場人物の気持ちを表すこともあります。 例えば、「少しだけ大人になったような気がした」という文では、「気がした」という文末表現が「大人になった」という心情を表しています。心情語のリストを作って覚えておくのは効果的な勉強法です。 「うれしい」「悲しい」「怒る」「驚く」など、思いつく限りの心情語を挙げてみましょう。 形容詞だけでなく、動詞や名詞も心情語になり得ます。 例えば「安心」「心配」なども心情を表す言葉です。心情語のリストができたら、実際の文章の中でどのように使われているかを確認しましょう。登場人物の言動や表情、情景描写と結びつけて理解を深めることが大切です。 例えば、「母はテストの結果を見てまゆをつりあげた」という表情の描写は、母が怒っている様子を表しています。心情語をたくさん知っていれば、登場人物の気持ちを言葉で的確に説明できるようになります。 これは記述式の問題で、答えに心情語を盛り込むことができるので有利になります。 中学受験の国語で高得点を目指すなら、心情語を数多く覚えて使いこなせるようにしておきたいものです。
以下に主な心情語をリストアップします。当たり前なように感じる言葉も軽視せずにしっかり定義を理解して使いこなせるように点検しておくことは大切です。
うれしい
楽しい
感動する
感心する
待ち遠しい
はりきる
意気込む
前向き
安心
落ち着く
期待
希望
好意
親近感
励ます
いとおしい
応援
勇気
あこがれ
尊敬
感謝
不安
心配
恐れ
悲しい
寂しい
つらい
苦しい
後悔
落ち込む
がっかり
あきらめる
悔しい
腹立たしい
怒り
憎しみ
嫌悪
恥ずかしい
気まずい
ためらう
迷う
困惑
戸惑う
・予想外のことが起きて、どうしていいかわからなくなること。
悩む
葛藤
罪悪感
自責の念
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