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サピックスとはどんな塾なのか?

サピックスは、首都圏を中心に最難関私立・国立中学校への高い合格実績を誇ります。しかし、サピックスの授業を受けるだけで力をつけられるわけではなく、学んだ知識を応用・発展させる工夫や努力、そしてなにより親子で受験に向き合う姿勢が必要不可欠になります。

サピックスのカリキュラム

サピックスのカリキュラムは、「復習中心の学習法」を基本としています。授業では予習を前提とせず、その日に初めて配布されるプリント形式のテキストを用いて学習を進めます。カリキュラムは「らせん状(スパイラル)」に構成されており、同じ単元を繰り返し学習することで、知識の定着を図ります。教材の内容は難関校受験に特化しており、レベルが高く量も膨大です。この「復習主義」と「らせん階段状学習」により、子どもたちは着実に学力を向上させることができます。しかし、このカリキュラムに適応するには、膨大な学習量を身につけるための自学自習が重要であり、「塾での学習」と「家庭学習」を車の両輪として進めていかないとほとんど機能しません。

高難度の学習教材

サピックスの教材は、難関中学受験に特化した高度な内容と膨大な量が特徴です。授業ごとにプリント形式の教材が配布され、その量は子どもの身長ほどになるほど多いと言われています。これらの教材は、難関校の入試問題に対応するため、大学入試レベルの難易度の問題も含まれており、大人でも苦労するような内容も含まれています。教材の構成は、完全復習型の学習スタイルに合わせて設計されています。例えば、算数のテキストでは、同じ問題がページの裏表に印刷されており、授業で学んだ内容を家庭で復習しやすいよう工夫されています。これにより、学習内容の定着を図ることができます。サピックスの教材の特徴として、以下の点が挙げられます:

  1. 高度な内容:難関校の入試に対応するため、レベルの高い問題が多く含まれています。
  2. 膨大な量:毎回の授業で大量のプリントが配布され、年間を通じて膨大な量の教材を学習します。
  3. 復習重視:授業で学んだ内容を家庭で効果的に復習できるよう設計されています。
  4. 段階的な学習:易しい問題から難しい問題まで、段階的に学習できるよう構成されています
  5. 応用力の育成:単なる暗記ではなく、知識を応用する力を養うための問題が多く含まれています。

これらの特徴により、サピックスの教材は難関校合格に必要な学力を効果的に身につけることができるよう設計されています。しかし、その高度な内容と膨大な量は、生徒にとって大きな負担となります。そのため、サピックスでの学習を成功させるには、家庭のサポートが必須になります。

サピックスの教材が秀逸な理由

サピックスの教材は、難関中学受験に特化していますが、その内容が極めて秀逸であることが知られています。サピックスの教材は経験豊富な専門家チームによって製作されています。教材製作者には、元TAP進学教室(難関中受験対策塾・2004年栄光に吸収)の講師陣などの難関校への合格実績を持つベテラン講師や教育のプロフェッショナルが含まれています。これらの専門家たちは、最新の入試傾向を分析し教材を開発しています。また現場で教鞭をとる講師陣も積極的に教材・テストの編集に参画する組織風土があり、大手他塾にはあまり見られないものです。サピックスの教材は、これは教材製作者たちの豊富な経験と専門知識が反映された結果としてその質が担保されていると言えるでしょう。

サピックスの公開模試

サピックスの公開模試(サピックスオープン)は、難関中学受験を目指す生徒にとって非常に重要な位置づけにあります。この模試は、志望校への適性や合格可能性を判定する役割を果たしており、難関中学を志望する受験生が多く集まることで、その判定の信頼度が高くなっています。サピックスオープンには、学年や時期に応じて以下のような種類があります:

  1. 3・4年生向け:実力診断サピックスオープン
  2. 5年生向け:志望校診断サピックスオープン
  3. 6年生向け:
    • 志望校判定サピックスオープン
    • 合格力判定サピックスオープン
    • 学校別サピックスオープン

これらの模試の特徴と重要性は以下の通りです:

  1. 志望校の合格可能性判定:
    登録した10校までの志望校について合格可能性の判定を行います。これにより、受験生は自身の現在の学力レベルと志望校とのギャップを把握することができます。
  2. 基礎学力の定着度測定:
    サピックスオープンは「基礎学力の定着度」を測るためのテストとされています。これにより、受験生は自身の弱点や強みを明確に把握することができます。
  3. 重要単元の網羅:
    例えば算数の場合、第4問以降の応用問題では、速さ・割合・平面図形・立体図形・場合の数・規則性や推理など、重要単元から幅広く出題されています。これにより、受験生は中学受験に必要な幅広い知識と応用力を試すことができます。
  4. 実力の客観的評価:
    首都圏の中学受験で圧倒的な実績を持つSAPIXの公開模試であるため、多くの受験生が高い意識を持って臨みます。これにより、自身の実力を他の受験生と比較して客観的に評価することができます。

サピックスの公開模試は、難易度が高くその難しさは小5以降顕著になります。各塾の上位クラスの子でもかなり苦戦を強いられることが多く、軽い気持ちで受けるべきテストではありません。例えば首都圏模試や四谷系の模試で平均を少し上回るレベルの学力では小5以降のサピックスオープンにおいてはその難易度とボリュームに圧倒され、かなり厳しい結果になる考えておいた方が良いでしょう。

マンスリー確認テスト

サピックスのマンスリー確認テストは、生徒の学習進捗を定期的に評価する重要なツールです。約1-2ヶ月に一度実施され、クラスやコースの昇降に直接影響を与えます。このテストは、日々の授業内容の理解度を確認することを目的としており、デイリーチェックや基礎力定着テストの内容をしっかり理解していれば高偏差値を取ることが可能です。しかし、多くの生徒が点数を取るのに苦労しており、その原因は日々の復習不足にあると指摘されています。効果的な対策として、デイリーチェックや基礎力定着テストの復習を習慣化し、問題の丸暗記ではなく類題まで解くことが推奨されています。マンスリー確認テストは、サピックスの厳しいカリキュラムの中で、生徒の学力定着を確認し、継続的な学習モチベーションを維持する重要な役割を果たしています。

サピックスの特別講習と集中トレーニング

サピックスでは、通常の授業に加えて、生徒の学力をさらに伸ばすための特別講習や集中トレーニングを提供しています。これらのプログラムは、年間を通じて生徒たちをサポートし、より確かな学力を身につけるための重要な機会となっています。主な特別講習には以下のものがあります:

  1. 新4年生準備講座:まだ通塾していない3年生を対象としたプログラム
  2. 春期講習:4・5・6年生を対象とした講習
  3. 夏期講習:1〜6年生を対象とした、夏休み期間中の集中的な学習プログラム
  4. 冬期講習:3〜6年生を対象とした、冬休み期間中の講習
  5. 夏期集中志望校錬成特訓:6年生を対象とした、志望校合格に向けた集中的なトレーニングプログラム
  6. 正月特訓:6年生を対象とした、年末年始の集中講習

特に特徴的なのはプログラムとして、「難関校SS特訓(サンデー・サピックス)」。これは6年生を対象とした5か月間の集中特訓で、受験当日に実力をピークに導くことを目的としています

難関校SS特訓の特徴:

  1. 期間:9月から1月までの日曜日、全18回(講座14回 + テスト4回)
  2. 内容:志望校の出題傾向に合わせた志望校別講座(1コース選択)と、苦手科目や強化したい分野を集中的に学習する単科講座(2講座選択)
  3. テスト:さまざまな角度から実力を判定する4回のテストを実施
  4. 科目:算数・国語・理科・社会の4科目

まとめ

サピックスは、難関中学受験において圧倒的な実績を誇るりますが、その特徴は、高度な内容と膨大な量の教材、完全復習型の授業スタイル、そして厳しいカリキュラムにあります。サピックスの公開模試は、難関受験生の実力を客観的に評価し、また、特別講習や集中トレーニング、特に難関校SS特訓は、生徒の学力向上と志望校合格に向けた準備を強力にサポートしています。ただサピックスの場合、ただ通わせているだけで厳しいカリキュラムに適応することは難しく、生徒と保護者の強い意志と努力が必要不可欠です。

日々の復習と無理のない学習サイクルのを親子二人三脚で構築すること重要であり、これらを通じて難関校合格に必要な高度な学力を身につけることができるのです

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