中学受験国語 物語文が苦手な子の対策5つのステップ
今回は、中学受験国語の中でも特に物語文の読解に苦手意識を持つ子どもたちに向けて、効果的な対策法をご紹介します。
なぜ物語文が難しいと感じるのか
物語文が苦手だと感じる理由はいくつかあります:
- 登場人物の心情理解が難しい
 - 情景描写から状況を想像するのが苦手
 - 比ゆ表現の意味がとらえられない・比ゆと現実の区別がつかない
 - 物語の展開(刻々と変わる心情など)についていけない
 
これらの困難を克服するための具体的な方法を見ていきましょう。
物語文攻略の5つのステップ
1. 登場人物を整理する
まず、登場人物を把握することから始めましょう。
- 登場人物の名前に丸をつける
 - 人物の特徴や性格がわかる表現に線を引く
 - 登場人物の相関図を書いてみる、あるいはイメージする
 

2. 心情表現を見つける
登場人物の気持ちを表す表現を見つけ、その変化を追います。
- 心情を表す部分とその原因に線を引く
 - プラスの感情には「+」、マイナスの感情には「−」をつける
 - 心情の変化が大きい箇所は特に注意深く読む
 
3. 比喩表現を理解する
比喩表現は物語の雰囲気や登場人物の心情を効果的に伝えます。
- 比喩表現を見つけたら線を引く
 - その表現が何を表しているのか考える(一般化して考える)
 
4. 場面の変化をつかむ
物語の展開を理解するために、場面の変化を意識しましょう。
- 時間、場所、出来事が変化し大きく場面が切り替わったところに印をつける
 - 回想シーンは特に混乱しやすいので注意。
 
5. 主題を考える
物語全体を通して作者が伝えたいことを考えます。
- 主人公の心の成長や気づき
 - 友情や家族愛
 - 心の葛藤やジレンマ
 - 多様性の尊重
 
これらのポイントを意識しながら読むことで、物語の深い理解につながります。
実践的なトレーニング方法
- 音読を習慣化する
- 感情をこめて読むことで、登場人物の立場になりきりことができ心情理解が深まります。
 
 - あらすじをまとめる
- 話の流れを保護者の方に上手く伝えられるかどうか。
 
 - 登場人物になりきって日記を書く
- 登場人物の立場で考えることで、心情理解が深まります。
 
 - 物語の続きを創作する
- 想像力を働かせることで、物語の展開予測力が身につきます。
 
 - 読書量を増やす
- 様々なジャンルの本を読むことで、語彙力と表現力が向上します。
 
 
物語文の読解は、一朝一夕には身につきません。しかし、これらの方法を継続的に実践することで、確実に力がついていきます。また、有効な手段はまずは物語をエンタメとして楽しめるマインドをつくること。親子で物語を一緒に楽しむことが最初のステップとなります。「お母さん、ここに感動しちゃったよ!」「お父さんはここがグッとくるな」など保護者の方が読んでみた感想をお子さんに伝えることが案外重要だったりもします。
この夏休みを利用して是非親子で物語読解に取り組んでみてください。








