灘中学校・高等学校は、兵庫県神戸市に位置する私立の男子校で、日本屈指の進学校として知られています。入試の難易度は非常に高く、毎年多くの受験生が挑戦しますが、合格するためには幅広い知識と高い学力が求められます。
灘中学校・高等学校は、1928年に灘五郷の酒造家である嘉納治郎右衛門(菊正宗)、嘉納治兵衛(白鶴)、山邑太左衛門(櫻正宗)によって旧制灘中学校として創立されました。 創立にあたっては、講道館柔道の創始者である嘉納治五郎が顧問として参画し、柔道の精神である「精力善用」「自他共栄」が校是となりました。 戦後、灘中学校は中高六箇年一貫教育の灘中学校・高等学校として再出発し、1960年代には全国屈指の進学校へと躍進を遂げました。 創立以来のリベラルな校風と学問への高い志のもと、現在も質の高い教育を目指しています。
灘中学校・高等学校の2024年度の大学合格実績は非常に優れたものとなっています。東京大学には94名が合格しており、全国3位の合格者数を誇ります。 特に東大理科三類には12名が合格するなど、難関国公立大学の理系学部に強みを発揮しています。 京都大学にも53名が合格しているほか、旧帝大や一橋大学、東京工業大学など、多くの難関大学に生徒を送り込んでいます。 私立大学でも、早稲田大学に35名、慶應義塾大学に20名が合格するなど優秀な成績を収めています。 このように灘中学校・高等学校は現在も最高レベルの進学実績を維持しており、日本屈指の名門校としての地位を不動のものとしています。
灘中学校・高等学校の教育は、創立者の一人である嘉納治五郎の提唱した「精力善用」「自他共栄」の精神を校是として、生徒の自主性を尊重したものとなっています。 制服の着用義務がなく、校則も最小限に留められるなど、のびのびとした校風が特徴です。 一方で、勉学に対する姿勢は真摯そのもので、授業は基礎からしっかり教え込むとともに応用力も養成し、6年一貫の少人数教育によって生徒一人一人に目が行き届くよう配慮されています。 部活動も盛んで、多くの生徒が運動部や文化部に所属し、全国大会で活躍する部も少なくありません。 このように、自由な校風のもとで生徒の個性を大切にしながら、学業と部活動の両立を通じてバランスのとれた人格形成を目指す指導が行われています。
灘中学校・高等学校は、生徒の自主性を育むための充実した教育環境を整えています。学校には生徒が自由に使える実験器具や資料が豊富に用意されており、生物研究部などの部活動では、近くの川で採集した生物を学校に持ち帰って解剖や生態の調査を行うなど、アクティブラーニングを通して学びを深めています。 また、土曜講座では平日の授業よりも専門的な内容を扱い、OBや社会人など外部の講師を招いて多様な知識や経験に触れる機会を設けています。 講座の内容は生徒が自分の興味関心に応じて選択でき、学年を超えた縦割りの編成によって、先輩後輩同士が刺激し合える環境となっています。 このように灘校では、最先端の設備や豊富な学習資源、多彩な講座などを通して、生徒の知的好奇心を刺激し、主体的に学ぶ意欲を育んでいます。
灘中学校・高等学校では、中学生と高校生が一緒になって活発な部活動を行っています。 運動部と文化部を合わせて40近くの部が存在し、8割を超える生徒が部活動に参加しています。 特に囲碁部は強豪として知られ、全国大会で5連覇という偉業を成し遂げました。 生徒たちは自分たちで練習メニューを考え、切磋琢磨しながら活動に励んでいます。 部活動以外にも、同好会と呼ばれる課外活動の場が用意されており、生徒の多様な興味関心に応えています。 灘中学校・高等学校の課外活動は生徒の主体性を重んじる教育方針の表れであり、のびのびとした環境の中で、一人一人の個性や才能を伸ばすことに力を入れています。
灘中学校・高等学校では、1年を通して様々な行事が行われています。4月の入学式で新年度が始まり、5月には高校2年生の修学旅行や文化祭が開催されます。 6月は高校の体育大会や中学2年・高校1年の古典芸能鑑賞会などが行われ、7月には期末考査や校内スポーツ大会、高校3年生の夏期講習などが実施されます。9月は体育祭、10月は土曜講座や創立記念日、11月は保護者面談や学芸祭(中学は合唱とリコーダー演奏、高校は演劇コンクール)が行われます。 12月は期末考査とスポーツ大会、1月は中学入試、2月は高校の卒業式と入試、3月は学年末考査と終業式、そして中学の卒業式が執り行われます。このように、勉強だけでなく文化的・体育的行事にも力を入れることで、生徒の多様な才能を伸ばし、豊かな学校生活が送れるよう配慮されています。 行事を通して学年の垣根を越えた交流が生まれ、生徒同士の結束も深まります。 灘校の年間行事は、自主性を重んじる校風のもと、生徒主体で企画運営されるのが特徴です。
1日目は50分間で11題もの問題に取り組む必要があります。時間に対して問題数が多いため、全ての問題を順番に解いていくのではなく、まずは問題を全て確認し、自分が解ける問題から進めていく戦略が必要です。この見極め力が合否を分ける大きなポイントとなります。
2日目は図形問題の出題傾向が強く、問題も難しいため、1日目同様に問題の見極めが必須です。また、特殊な問題が多く出る傾向にあるため過去問を解きながらしっかりと演習を積むことが求められます。解ける問題から取り組むことで、時間を効率的に使い、高得点を狙いましょう。
国語の試験時間と配点は1日目が40分、2日目が70分で、それぞれ200点満点です。1日目は知識問題がメインとなっており、ここで点数を落としてしまうと合格への道のりが遠のいてしまいます。漢字や語彙などの基礎知識を確実に身につけ、確実に得点を取れるようにしておくことが重要です。
2日目は記述問題がメインとなります。限られた時間の中で、文章を正確に理解し、自分の言葉でまとめる能力が求められます。文章の内容を的確に把握し、論理的に構成された解答を作成する練習を積むことが、合格への鍵となります。
理科の試験時間は60分で、配点は100点満点です。各分野からバランスよく出題されますが、特に物質とエネルギー、生物、昆虫、水溶液、太陽の問題は頻出分野です。単なる知識問題だけでなく、実験の過程を踏まえた問題も多いため、実験の過程をしっかり理解しておくことが必要です。
知識を覚えるだけでなく、実際に実験を行い、その過程を理解することで、より深い理解が得られ、応用力も身につきます。過去問を繰り返し解き、出題傾向を把握することも重要です。
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