神奈川県横浜市中区山手町にあるフェリス女学院中学校・高等学校は、1870年にメアリー・E・キダーが始めた女子教育を受け継ぐ、プロテスタントの私立女子校です。毎朝の礼拝と聖書の授業を基盤に、自分で問い、他者のために行動する女性を育てています。2026年春は東京大学に9名が合格し、そのうち7名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典はフェリス女学院中学校・高等学校の公式発表資料および四谷大塚などの公表データ)
フェリス女学院中学校の2026年度入試結果データ
2026年度入試は2026年2月1日に実施されました。学校が公表した結果は次のとおりです。
| 入試日 | 2026年2月1日 |
| 募集人員 | 女子180名 |
| 志願者数 | 483名 |
| 受験者数 | 468名 |
| 合格者数 | 230名 |
| 実質倍率 | 約2.0倍 |
| 合格最高点 | 非公表 |
| 合格最低点 | 非公表 |
受験者468名を合格者230名で割った実質倍率は約2.03倍です。学校は受験者平均を国語61点、算数71点、社会38点、理科29点と公表していますが、合格者平均点、最高点、最低点は公表していません。
フェリス女学院中学校の試験科目と配点
筆記試験は4科目で、合計320点満点です。学校は2026年度入試以降、人物考査の筆記と面接を実施しないことを公式に示しています。
| 国語 | 50分・100点 |
| 算数 | 50分・100点 |
| 社会 | 30分・60点 |
| 理科 | 30分・60点 |
| 合計 | 160分・320点 |
国語と算数が各100点で、理科と社会は各30分・60点です。理科と社会は時間が短いため、知識問題を正確に処理し、資料問題に使う時間を確保する必要があります。
2027年度入試は2027年2月1日に実施され、募集人員は180名です。出願は2027年1月6日から1月25日までの予定で、4科目の筆記試験のみが行われます。
フェリス女学院中学校の偏差値(2027年入試用)
2027年入試に向けた主要模試の合格可能性80パーセントの目安は次のとおりです。
| 四谷大塚 Aライン80偏差値 | 63 |
| 日能研 予想R4 | 2027年入試用の確定値は公表資料で確認できず |
模試ごとに母集団と算出方法が異なるため、偏差値だけで合否を判断することはできません。学校が合格最低点を公表していないため、同じ年度の受験者平均や、過去問を時間内に解いた得点の推移も確認してください。
フェリス女学院高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年3月の卒業生は169名です。学校が2026年4月14日現在で公表した合格者数は、現役と既卒を分けて掲載しています。
| 東京大学 | 9名(現役7名) |
| 京都大学 | 0名 |
| 一橋大学 | 3名(現役3名) |
| 東京科学大学 | 7名(現役4名) |
| 国公立大学医学部医学科 | 一括集計は公表資料で確認できず |
| 早稲田大学 | 68名(現役56名) |
| 慶應義塾大学 | 52名(現役42名) |
| 上智大学 | 42名(現役34名) |
| 東京理科大学 | 47名(現役34名) |
国公立大学全体では64名が合格し、そのうち49名が現役でした。学校の一覧は大学別の人数を示していますが、医学部医学科をまとめた公式合計は確認できませんでした。
私立大学の合格者数は延べ人数です。一人が複数の学部に合格する場合があり、推薦型選抜の人数は学校資料では括弧を使って別に示されています。ここでの現役人数は「2026年3月卒業生」の列を使っています。
フェリス女学院中の歴史と沿革
1870年、アメリカ人宣教師メアリー・E・キダーが横浜で女子教育を始めました。校名の「フェリス」は、米国改革派教会外国伝道局の主事として学校を支えたアイザック・フェリスと、その後を継いだジョン・メイソン・フェリスの父子の姓に由来します。
戦後の学制改革によって中学校と高等学校が設けられ、現在は中学校から高等学校までの6年間を一貫して教育しています。山手の校地で、キリスト教にもとづく女子教育を続けています。
フェリス女学院中の教育方針と校風
教育の中心には、キリスト教の「隣人を自分のように愛する」という考えがあります。毎朝の礼拝と聖書の授業を通して、自分の生き方と他者への責任を考えます。
- 基本的な学習内容を身につけ、さらに深めること
- 自分の考えをもち、対話を通して問い直すこと
- 与えられた力を、他者と社会のために用いること
生徒が自分で選び、責任をもって行動することを重視します。進路指導でも大学名を先に決めるのではなく、何を学び、どのように生きたいかを考えて選択する姿勢を育てます。
フェリス女学院中の施設・学習環境
横浜・山手の校地には、普通教室、礼拝堂、図書館、理科実験室、音楽や美術の特別教室、体育館、グラウンドなどがあります。歴史的な街並みと多文化的な環境に近い立地です。
図書館での調査、実験、発表を授業に取り入れ、自分で資料を探して考える学びを支えます。中学校と高等学校の教員が6年間を見通して指導し、基礎から発展へ段階的に進みます。
フェリス女学院中の部活動・課外活動
運動部と文化部があり、学年を越えて活動します。音楽、演劇、美術、科学、語学、運動競技など、生徒は関心のある分野で役割を担います。
礼拝や奉仕に関わる活動、海外研修などもあります。発表や校外での経験を通して、自分と異なる背景をもつ人の考えに触れ、対話する機会を広げます。
フェリス女学院中の年間行事・学校生活
入学礼拝、フェリス祭、体育行事、合唱や音楽の行事、修学旅行、クリスマス礼拝などが行われます。キリスト教の暦に沿う礼拝は、学校生活を振り返る節目になります。
フェリス祭ではクラブや学年が学習と活動の成果を発表し、生徒が準備と運営を担います。行事を通して、意見を調整し、決めた役割を最後まで果たす力を身につけます。
フェリス女学院中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分・100点です。説明的文章と文学的文章を中心に、漢字や語句、選択、抜き出し、記述が出されます。文章量があり、本文全体の流れをつかんでから設問ごとの根拠へ戻る読み方が必要です。
記述では、理由、心情、表現の意味を本文の複数箇所から説明します。物語文では人物が何を知り、どう受け止めたかを出来事の前後で比べます。説明的文章では、対比される考えと具体例の役割を整理してください。
字数指定がある場合は、必要な内容を先に二つか三つへ分けます。指定がなくても、主語、結論、理由が分かる一文にします。本文の語を並べただけで関係が伝わらない答案は、根拠が合っていても十分な説明になりません。
過去問では大問ごとの所要時間を記録し、最後に漢字と記述を見直す時間を残します。復習時には、模範解答との語句の違いより、設問が求めた要素と本文の根拠がそろっているかを確認してください。
算数の入試傾向と対策
算数は50分・100点です。計算、割合と比、速さ、規則性、場合の数、図形などから出題されます。途中式や考え方を求める問題にも対応が必要です。
標準問題を正確に得点したうえで、条件の多い問題に進みます。図や表を使って考え方を整理し、見直しで計算の過程を追える形にしてください。
理科の入試傾向と対策
理科は30分・60点で、4分野から広く出題されます。実験、観察、図表の読み取りに加え、計算や短い説明も含まれます。
知識問題を速く処理し、資料問題へ時間を残します。実験では条件を変えたものとそろえたものを区別し、結果から言える範囲を正確に説明してください。
社会の入試傾向と対策
社会も30分・60点です。地理、歴史、公民を横断し、地図、統計、写真、史料を使って問います。時事的な話題が教科書の知識と結びつくこともあります。
用語を暗記するだけでなく、出来事の背景と影響を短く説明します。資料では年代、単位、出典を先に確認し、先入観で判断しないようにしてください。
まとめ 次年度入試に向けて
フェリス女学院中学校は、キリスト教教育のもとで、自ら問い、他者のために行動する女性を育てる学校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は受験者468名、合格者230名で、実質倍率は約2.0倍だったこと
- 学校は合格最高点と最低点を公表していないため、受験者平均と過去問の推移を基準にすること
- 2027年度も2月1日に、国語・算数各100点、理科・社会各60点の4科入試を行うこと
国語では、本文全体の構成をつかみ、複数の根拠を問いに合う説明へまとめる必要があります。時間内演習の後に、根拠と文章のつながりを精査する復習を行ってください。

