2026.3.15実施 四谷新小6第1回 組分けテスト 国語 読解問題解説

四谷大塚 新6年 第1回組分けテスト 国語 徹底解説|物語文+説明的文章
2026年
四谷大塚
組分けテスト
新6年 第1回
国語 徹底解説
物語文:板チョコと子猫の物語 説明的文章:クマと人の共生 全問解説

四谷大塚の新6年 第1回組分けテスト(2026年)国語を徹底解説します。本記事では、読解問題である大問3(物語文)大問4(説明的文章)に絞って解説を行います。

大問3:物語文 青山美智子「タブレットチョコ・シルバー+ビッグ」

文章の基本情報

出典:青山美智子「タブレットチョコ・シルバー+ビッグ」(『チョコレート・ピース』マガジンハウス 所収)

ジャンル:物語文(家族の日常・動物との関わり)

あらすじ:三人姉妹の末っ子である「私」は、保護猫として引き取った子猫「チョコ」との暮らしの中で、板チョコを上手に割れないことへのもどかしさ、姉への複雑な感情、そして「きれいに割れなくたっていい」という気づきに至るまでの心の成長が描かれています。

登場人物と人物像

四谷大塚 新6年第1回 大問3 人物相関図
私(語り手)
三姉妹の末っ子
板チョコを上手く
割れない
姉(お姉ちゃん)
チョコを上手に
割れる存在
信頼と反発の対象
チョコ(子猫)
保護猫
家族に迎えられた
物語の象徴
多津子さん
子猫の保護に
関わる人物
反発(a)・尊敬(b)・心配(c)
チョコ(子猫) すっかり心を寄せる
チョコ(子猫) 「チョコ」と命名
多津子さん 家族 子猫を託す
主人公
家族
動物
その他

心情の変化

この物語で最も重要なのは、「私」の心情の変化です。子猫「チョコ」との出会いから、板チョコを「きれいに割れなくたっていい」と受け入れるまでの過程を追いかけましょう。

四谷大塚 新6年第1回 大問3 心情変化表
場面1
冒頭
子猫と出会い、すっかり心を寄せてしまう
子猫への愛着・期待
→ 保護猫を受け入れる温かさ
問一
場面2
姉が子猫に手を差し出す。「これがもちもちゃダメ」
姉への反発・もどかしさ
→ 自分の気持ちとの葛藤
問二
場面3
★重要
板チョコを上手に割れない「私」の苦悩
±
困惑と自己嫌悪
→ 上手に割れない+ひとり占めはしたくない=つまらない
問三
場面4
子猫を「チョコ」と名づける場面
命名の喜び・愛着の深まり
→ 板チョコと子猫が重なる
問四
場面5
姉との関係を見つめ直す
反発(a)しつつも尊敬(b)、心配(c)
→ 姉への複雑な感情の三面
問五・問六
結末
★重要
板チョコと子猫と家族の関係を受け入れる
「きれいに割れなくたっていい」
→ 不完全さの受容=成長
問七
+プラス心情
-マイナス心情
±混在(★特に重要)

主題

この物語の主題は「不完全さの受容」です。板チョコをきれいに割れないことは、人間関係の不器用さの比喩でもあります。姉との関係も、子猫との関係も、完璧ではない。それでも「きれいに割れなくたっていい」と思えるようになったとき、「私」は一歩成長しています。

設問解説

問一(選択問題)

子猫に対する「私」の気持ちとして合わないものを選ぶ問題です。1行目~23行目に描かれた「私」と子猫の関わりから判断します。

正解:イ

1~23行目には、「私」が子猫にすっかり心を寄せていく様子が描かれています。選択肢イは「国に決定している」とありますが、本文では「〜だろう?」というためらいの表現があり、断定的に決めつけてはいません。よって、イが「合わない」選択肢となります。

問二(選択問題)

24~36行前後の場面における心情を読み取る問題です。

正解:1 = エ  2 = ア・エ

24~36行の場面では、姉が子猫に手を差しのべ、「私」がその様子を見て複雑な感情を抱く場面です。(1)については、直前の文脈から「ちらっとした」低い気持ちが読み取れるためエが正解。(2)については、姉の語りかけを受けて手を差し出す描写から、アとエの二つが当てはまります。

問二の(2)は「ア・エ」の組み合わせでのみ正解となります。片方だけでは不完全解答です。選択肢の「くんで」(組み合わせ)を見落とさないようにしましょう。

問三(記述問題)

板チョコを「割ること」について「私」がどう思っているかを記述する問題です。

上手に割ることが苦手だから本当に困ってしまう、かといって、こそもひとり占めするのは美しくも美味しくもないので、つまらないと思っている。

本文の32~80行あたりに、板チョコを割ることについての「私」の心情が詳しく描かれています。ポイントは二つの要素を盛り込むことです。

記述のポイント:この記述問題では「二つの困りごと」をセットで書く必要があります。(1)上手に割れない → 困る (2)だからといって独り占めは美しくも美味しくもない → つまらない。どちらか一方だけでは不十分です。「Aだが、かといってBでもない」という構造を意識しましょう。

問五(選択問題)

正解:ア

90~100行目あたりの板チョコに関する記述から判断します。「私」の板チョコに対する思い入れが読み取れる場面であり、アが最も適切です。

問六(語句記述)

「私」の姉に対する気持ちを表す語を答える問題です。

a = 反発  b = 尊敬  c = 心配

姉に対する「私」の感情は、一つではありません。姉が何でも上手にできることへの反発(a)、それでいて姉のすごさを認める尊敬(b)、そして姉を気遣う心配(c)の三面があります。このような複合的な感情が物語文では頻出です。

「反発」と「尊敬」が同時に存在する――これは中学受験の物語文で最もよく出る心情パターンの一つです。「嫌いなのに認めている」「ムカつくけど頼りにしている」など、プラスとマイナスが混在する感情を正確に読み取る練習をしましょう。

問七(抜き出し問題)

本文の結末付近から十三字で抜き出す問題です。

きれいに割れなくたっていい(13字)

この言葉が物語全体の主題を象徴しています。「きれいに割れなくたっていい」とは、板チョコの話であると同時に、姉との関係や自分自身の不完全さを受け入れるという「私」の成長を表しています。

字数カウントの注意:「きれいに割れなくたっていい」は、「き・れ・い・に・わ・れ・な・く・た・っ・て・い・い」で13字。促音「っ」も1字に数えます。字数指定がある抜き出し問題では、必ず指折り数えて確認しましょう。

大問4:説明的文章「動物たちの『増え過ぎ』と経済を科学する」

文章の基本情報

出典:「動物たちの『増え過ぎ』と経済を科学する」(ミネルヴァ書房)

ジャンル:説明的文章(環境・社会問題)

テーマ:野生動物(クマ)と人間の関係。人口減少が進む中でクマの人里出没が増え、都市部と地方で対立する価値観の違いを論じています。

筆者の主張:クマの問題は、単なる動物管理の話ではなく、「人間がどのような価値観で自然と向き合うか」という根本的な問いを含んでいる。地方と都市の視点の違いを理解した上で、科学的根拠に基づく議論が必要である。

段落構成

四谷大塚 新6年第1回 大問4 段落構成図
問題提起
序論(1行~25行ごろ)
人口減少がヒトと野生動物の関係にどのような影響を与えるか? 遺伝学的な進化と人類社会の根本的な関係を問う。
歴史的事実
展開①(26行~42行ごろ)
各国でヒトは大型動物を利用し、多くの生き物を絶滅させてきた。19世紀以降の自然保護運動の始まり。
現状分析
展開②(43行~76行ごろ)
現代のクマの人里出没問題。地域住民と都市住民の価値観の違い。「住む会」や地元の対応と、外部からの批判の構造。
主張
結論(77行以降)
クマの問題は「自然と社会の関係」をめぐる価値観の対立を含む。科学的根拠と多様な視点に基づいた議論が必要。ヒトは生態系の「頂点」ではなく、一部である。

対比構造:地方 vs 都市

この文章の最大のポイントは、クマの駆除をめぐる「地方」と「都市」の対比です。問七はまさにこの対比を記述させる問題でした。

四谷大塚 新6年第1回 大問4 対比構造図
地方の人々

命や生活を守るためにクマの駆除を望む

クマが生活圏に出没し、直接的な脅威にさらされている

生存に関わる切実な問題として捉える

VS
都市の人々

クマの保護・共生を求める声が強い

自分たちの生活に直接影響がない

生活以外の価値観や美意識でクマを見ている

筆者の主張 → 両者の視点の違いを理解し、科学的根拠に基づく議論が必要

設問解説

問一(選択問題)

1行目~25行目の序論部分の内容に関する問題です。人口減少と野生動物の関係についての記述が問われています。

正解:エ

序論部分では、人口減少がヒトと野生動物の関係に影響を与えるという問題提起がなされています。「遺伝学的な進化と人類社会の根本的な関係」(20~22行ごろ)に注目すると、エが最も内容に合致します。

問二(選択問題)

26行前半からの段落の内容に関する問題です。

正解:イ

この段落では、グラフ(人口減少率とクマの人身被害)に関連して、「人身被害の増加率」が示されています。グラフを見ると数値の傾向が読み取れ、イが正解です。24~36行あたりは、また、説明文ではありますが「書き抜き」ではなく、本文中のキーワードをつなぎ合わせて答える記述問題も含まれます。

問三(記述問題)

ヒトが過去に絶滅させた動物について答える問題です。

主にヒトの過剰な狩猟によって絶滅した大型哺乳類。

43行前後の段落に、ヒトによる大型動物の絶滅について触れられています。「書き抜き」ではなく本文のキーワードをつなぎ合わせて記述する形式です。「過剰な狩猟」「大型哺乳類」「絶滅」の3つの要素を含めることが必要です。

問四(空欄補充)

A =   B =

文脈から適切な語を選んで空欄を埋める問題です。前後の文章のつながりを丁寧に読むことで解答できます。

問五(選択問題)

正解:ウ

「ヒトの近接化」に関する内容で、25行付近の記述を根拠に判断します。上記の展開①(意味段落2~3)の内容が根拠となり、ウが正解です。

問六(記述問題)

北海道大雪山系へきました。

本文中でクマの出没事例として言及されている地域を答える問題です。北海道の大雪山系が具体例として登場します。

問七(記述問題)

この大問で最も配点が高く、最重要の記述問題です。地方と都市の人々の視点の違いを記述させます。

地方の人々は命や生活を守るためにクマの駆除を望んだのに対して、都会の人々は自分たちの生活に影響がないので、生活以外の価値観や美意識でクマを見ている点。

記述のポイント:この問題では「対比」の構造を明確にすることが重要です。「地方は〜なのに対して、都市は〜」という形で、(1)地方の立場+理由、(2)都市の立場+理由を書きましょう。対比を明示するつなぎ言葉(「のに対して」「一方で」など)を必ず使うこと。

問八(グラフ読み取り)

正解:ウ

本文中のグラフ(人口減少率とクマの人身被害の関係を示す散布図)を読み取る問題です。グラフの傾向を正確に把握し、ウの記述と一致することを確認します。

グラフの読み取り問題は、近年の組分けテストで頻出です。「本文の説明」と「グラフのデータ」の両方を照らし合わせて解答する必要があります。グラフだけを見て答えず、必ず本文と突き合わせましょう。

問九(選択問題)

正解:エ

文章全体の趣旨に関する問題です。筆者は、クマの問題を通じて「人間と自然の関係」を問い直そうとしています。エが最も筆者の主張に沿った選択肢です。

問十(選択問題)

正解:ウ

最終段落の内容に関する問題です。筆者の結論として、科学的根拠と多様な視点に基づく対話の重要性が述べられており、ウが正解となります。

重要語句まとめ

収拾(しゅうしゅう)
混乱した状態をおさめて、まとめること。「事態の収拾を図る」。「収集」(集めること)と書き間違えに注意。
典型(てんけい)
あるものの特徴を最もよく表している代表的な例。「典型的な間違い」のように使う。
一挙一動(いっきょいちどう)
ちょっとしたふるまいや動作のすべて。「一挙手一投足」とほぼ同じ意味。
観念的(かんねんてき)
頭の中だけで考えていて、実際の体験にもとづいていないようす。「観念的な議論」のように使う。
駆除(くじょ)
害になるものを追い払ったり退治したりすること。「害獣の駆除」。
美意識(びいしき)
美しさを感じ取る心のはたらき。大問4では「都市の人々が生活以外の美意識でクマを見る」という文脈で登場。

まとめ

四谷大塚 新6年 第1回組分けテストの国語は、物語文と説明的文章のバランスが取れた構成でした。

大問3(物語文)では、「板チョコ」と「子猫」という身近なモチーフを通して、姉への複雑な感情(反発・尊敬・心配)と、「不完全でもいい」という成長を読み取ることが求められました。問七の「きれいに割れなくたっていい」は、物語の主題そのものを表す一文です。

大問4(説明的文章)では、クマと人間の共生というタイムリーなテーマが出題されました。問七の「地方 vs 都市」の対比記述が最大のヤマ場でした。グラフの読み取りと本文の内容を照らし合わせる力も問われています。

次のテストに向けて

物語文では「プラスとマイナスが混ざる心情」に注目する習慣を、説明的文章では「対比構造」と「筆者の主張」を整理する力を磨きましょう。この2つができるようになれば、組分けテストの点数は確実に上がります。がんばってください!

© EduShift 中学受験国語解説ブログ

関連記事

  1. 2025.4.13実施 小6サピックスオープン・B 国語 文章解…
  2. 日能研小6公開模試(5/29)「果物屋のたつ子さん」(物語文)解…
  3. 2025.6.8実施 四谷大塚 小5第3回 組分けテスト国語読解…
  4. 2024年5/25(土)実施 サピックス小6志望校別特訓大問1物…
  5. 2026年度 早稲田佐賀中 国語入試 徹底解説|説明文・物語文
  6. 6/2(日)実施 日能研全国公開模試 大問4 説明文 文章解説
  7. 中学受験における「偏差値」とは?
  8. 24年6月実施 サピックス小6マンスリー確認テスト 大問4 物語…
PAGE TOP