東京都国立市中にある桐朋中学校・桐朋高等学校は、1941年に第一山水中学校として始まった私立男子校です。自主性を重んじ、学習、行事、部活動の中で生徒が自分で判断する機会を設けています。2026年春の卒業生は322名で、東京大学には既卒者を含む14名が合格し、そのうち10名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は桐朋中学校・桐朋高等学校の公式発表資料および四谷大塚の公表データ)
桐朋中学校の2026年度入試結果データ
2026年度は2月1日と2日の2回に分けて実施されました。
| 第1回・2月1日 | 募集約110名/応募420名/受験384名/合格126名/3.0倍/最低200点 |
| 第2回・2月2日 | 募集約60名/応募628名/受験490名/合格209名/2.3倍/最低211点 |
| 満点 | 各回とも320点 |
| 合格最高点 | 公式結果資料で確認できず |
第1回は受験者384名に対して合格者126名で、実質倍率3.0倍でした。第2回は募集人数が少ない一方、合格者を209名出し、実質倍率は2.3倍です。
合格最低点は第1回200点、第2回211点でした。第2回の受験者平均199.4点に対し、合格者平均は227.5点です。1科目の大きな失点を他科目で補うより、4科を安定させる必要があります。
桐朋中学校の試験科目と配点
2回とも4科目で、配点は共通です。
| 国語 | 50分・100点 |
| 算数 | 50分・100点 |
| 社会 | 40分・60点 |
| 理科 | 40分・60点 |
| 合計 | 180分・320点 |
国語と算数が各100点、社会と理科が各60点です。合格最低点は6割を超えており、標準問題を落とさないことが合格の土台になります。
2027年度の正式な募集要項は、2026年8月20日時点では公式サイトで確認できません。四谷大塚は2月1日と2日の試験として偏差値を示していますが、正式な日程と募集人員は学校発表を確認してください。
桐朋中学校の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚のAライン80偏差値は次のとおりです。
| 第1回 | 59 |
| 第2回 | 64 |
| 日能研R4 | 2027年入試用の回別数値は公表資料で確認できず |
第2回は第1回より高い目安です。第一志望なら、募集人数が多い第1回から受験し、2回分の過去問で形式に慣れてください。
桐朋高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年3月の卒業生は322名です。学校が公表した主要大学の合格者数は次のとおりです。
| 東京大学 | 14名(現役10名) |
| 京都大学 | 5名(現役2名) |
| 一橋大学 | 8名(現役7名) |
| 東京科学大学 | 9名(現役7名) |
| 国公立大学・大学校医学部医学科 | 公式一覧に一括集計なし |
| 早稲田大学 | 88名(現役47名) |
| 慶應義塾大学 | 66名(現役37名) |
| 上智大学 | 41名(現役26名) |
| 東京理科大学 | 99名(現役52名) |
国公立大学全体は146名で、そのうち93名が現役でした。医学部医学科は大学別、学部別に確認する必要がありますが、学校の一覧には一括した公式合計がありません。確認できない合計を推測で補っていません。
桐朋中の歴史と沿革
1941年、山水育英会を母体として第一山水中学校が設立されました。1947年に財団法人桐朋学園を組織して桐朋第一中学校が発足し、1948年に新学制による桐朋中学校・桐朋高等学校へ改編されました。
1959年には桐朋学園小学校を併設しました。中学校には小学校からの内部進学生がいますが、中学入試で入った生徒と同じ学校生活を送り、高校では外部入学生も加わります。
桐朋中の教育方針と校風
教育では、生徒を一つの型に当てはめず、個性と自主性を尊重します。自由は放任ではなく、自分の判断が周囲へ与える影響を考え、責任を引き受けることと結びついています。
- 授業で問いをもち、自分の考えを言葉にすること
- 行事の企画と運営に生徒が関わること
- 学習、部活動、趣味を自分で選び、継続すること
進路指導でも、大学名だけを先に決めるのではなく、何を学びたいかを考えます。教員は選択肢と情報を示し、生徒が自分の進路を決める過程を支えます。
桐朋中の施設・学習環境
国立市の広い校地に、普通教室、理科実験室、図書館、講堂、体育館、屋内プール、グラウンドなどがあります。緑の多い環境で授業と課外活動を行います。
実験、観察、読書、制作、発表を行える施設があり、教室で得た知識を実際に使います。食堂や生徒が集まれる場所もあり、学年を越えた交流を支えています。
桐朋中の部活動・課外活動
運動部と文化部が幅広く、陸上、サッカー、野球、バスケットボール、水泳、剣道などに加え、音楽、演劇、科学、地学、鉄道研究、美術などがあります。
生徒が活動内容を考え、上級生から下級生へ運営を引き継ぎます。成果だけでなく、好きなことへ継続して取り組み、仲間と折り合いをつける過程を大切にします。
桐朋中の年間行事・学校生活
体育祭、桐朋祭、遠足、宿泊行事、修学旅行などがあります。桐朋祭では、クラブや有志が展示、演奏、演劇、研究発表を行い、生徒が主体となって運営します。
体育祭などの行事でも、生徒が話し合い、役割を決めます。意見が異なる相手と合意を作る経験は、自主性と責任を学ぶ場になります。
桐朋中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分・100点です。文学的文章と説明的文章を中心に、漢字、語句、選択、抜き出し、記述を組み合わせます。文章を丁寧に読み、根拠を言葉にする力を見ます。
文学的文章では、人物の気持ちを一語で決めず、行動、会話、場面の変化を結びつけます。説明的文章では、段落ごとの役割を整理し、筆者の結論がどの理由に支えられているかを確認してください。
記述は、本文の表現を使いながらも、問いに直接答える形へ整える必要があります。理由なら「なぜなら」に続く因果関係を作り、内容説明なら指示語と比喩を具体化します。
過去問の復習では、模範解答との差を語句だけで比べないでください。必要な要素がいくつあり、どの根拠を使うべきだったかを確認し、同じ型の設問で書き直します。
算数の入試傾向と対策
算数は50分・100点です。計算、割合と比、速さ、規則性、場合の数、図形などから、考え方を段階的に問います。
式と図を残し、条件を一つずつ処理します。難しい問題に時間を使いすぎず、標準問題を一巡してから戻る判断を身につけてください。
理科の入試傾向と対策
理科は40分・60点です。4分野から出題され、実験や観察の結果を使って考える問題が含まれます。
知識を覚えるだけでなく、実験の目的、条件、結果を説明します。グラフは軸と単位を確認し、計算では途中の値を残してください。
社会の入試傾向と対策
社会も40分・60点です。地理、歴史、公民の知識を、地図、統計、写真、史料と結びつけます。
資料から読み取れる事実と、自分の知識を分けて考えます。出来事は年代だけでなく、背景と結果まで短く説明できるようにしてください。
桐朋は2月1日と2日に入試を行うため、両方を受ける場合は、連日の試験でも集中力を保つ準備が必要です。過去問では各回の合格最低点との差だけでなく、科目別の失点原因を記録してください。国語の根拠不足、算数の条件整理、理社の知識不足というように原因を分け、次の演習で直す項目を一つずつ決めます。
また、学校生活では授業、部活動、行事のいずれにも自分から関わる姿勢が求められます。説明会や文化祭を訪れる際は、施設の印象だけでなく、生徒がどのように企画し、相手へ説明しているかにも注目すると校風を具体的に理解できます。通学時間や放課後の過ごし方も合わせて確認し、6年間の生活を具体的に想像してください。
まとめ 次年度入試に向けて
桐朋中学校は、生徒の個性と自主性を尊重し、自分の選択に責任をもつ姿勢を育てる男子校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度第1回は3.0倍、最低200点、第2回は2.3倍、最低211点だったこと
- 4科320点満点で、国語と算数が各100点、理科と社会が各60点であること
- 2027年度の正式な募集要項は2026年8月20日時点で未公表であること
国語では、自分の感想ではなく、本文の根拠を使って問いに答える必要があります。記述の復習では、根拠、結論、両者のつながりを一つずつ確認してください。
