東京都千代田区六番町にある雙葉中学校・高等学校は、カトリックの女子修道会「幼きイエス会」を設立母体とする私立女子校です。前身は1875年に築地で始まった語学校で、現在は「徳においては純真に 義務においては堅実に」を校訓に掲げています。2026年春は東京大学に9名が合格し、そのうち7名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は雙葉中学校・高等学校の公式発表資料および四谷大塚などの公表データ)
雙葉中学校の2026年度入試結果データ
2026年度入試は2026年2月1日に実施されました。雙葉中学校は入試結果を公式サイトで公表していないため、次の人数と得点は四谷大塚の学校別データによります。
| 入試日 | 2026年2月1日 |
| 募集人員 | 女子100名 |
| 出願者数 | 435名 |
| 受験者数 | 406名 |
| 合格者数 | 130名 |
| 実質倍率 | 約3.1倍 |
| 合格最高点 | 公表資料で確認できず |
| 合格最低点 | 199点/300点(四谷大塚の集計値) |
受験者406名を合格者130名で割った実質倍率は約3.1倍です。合格最低点は300点満点中199点で、得点率は約66.3パーセントでした。これらは学校公式ではなく四谷大塚の公表値です。追加合格を含むかは同じ集計で確認できません。
雙葉中学校の試験科目と配点
午前に4科目の筆記試験が行われ、午後に受験生本人の個人面接があります。筆記試験は合計300点満点です。
| 国語 | 50分・100点 |
| 算数 | 50分・100点 |
| 社会 | 30分・50点 |
| 理科 | 30分・50点 |
| 筆記合計 | 160分・300点 |
| 面接 | 受験生本人の個人面接 |
国語と算数で200点を占めますが、理科と社会も各30分で正確に処理する必要があります。学校は出願資格として、自宅からの通学時間が通常90分以内であることも示しています。
2027年度入試は2027年2月1日に実施され、募集人員は100名です。午前に筆記試験、午後に個人面接が行われます。出願方法や当日の時刻は、学校が公開する2027年度募集要項で最終確認してください。
雙葉中学校の偏差値(2027年入試用)
2027年入試に向けた主要模試の合格可能性80パーセントの目安は次のとおりです。
| 四谷大塚 Aライン80偏差値 | 66 |
| 日能研 予想R4 | 65 |
| SAPIX 80偏差値 | 58 |
模試ごとに母集団と算出方法が異なるため、数値を直接比較することはできません。同じ模試の推移を見ながら、国語と算数を各50分、理科と社会を各30分で解いた過去問得点を基準に学習を調整してください。SAPIXの数値はリセマム掲載のSAPIX提供データです。
雙葉高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年3月の卒業生は174名です。学校が2026年5月1日現在で公表した主な大学合格実績は次のとおりで、括弧内に現役合格者数を示します。
| 東京大学 | 9名(現役7名) |
| 京都大学 | 4名(現役2名) |
| 一橋大学 | 2名(現役2名) |
| 東京科学大学 | 7名(現役6名) |
| 国公立大学・大学校医学部医学科 | 13名 |
| 早稲田大学 | 56名(現役50名) |
| 慶應義塾大学 | 65名(現役60名) |
| 上智大学 | 23名(現役21名) |
| 東京理科大学 | 33名(現役29名) |
国公立大学・大学校医学部医学科13名は、学校の大学別一覧にある医学科の合格者を集計した数です。防衛医科大学校3名を含みます。医学部の合格者は東京大学や東京科学大学などの内数となる場合があるため、項目を合計して進学者数とみなすことはできません。
国公立大学全体では50名が合格し、そのうち38名が現役です。私立大学の人数は延べ合格者数であり、実際の進学者数とは異なります。
雙葉中の歴史と沿革
設立母体の「幼きイエス会」は、17世紀のフランスでニコラ・バレ神父によって創設されました。1872年に5名の修道女が来日して横浜で教育と福祉の活動を始め、1875年には雙葉学園の前身となる築地語学校を設立しました。
1909年に雙葉高等女学校が開校し、1910年に現在の四谷へ移転しました。1947年に新制の雙葉中学校、翌年に雙葉高等学校が発足しています。現在は幼稚園から高等学校までを設置する学園ですが、中学校の募集は小学校からの内部進学者とは別に100名です。
雙葉中の教育方針と校風
校訓は「徳においては純真に 義務においては堅実に」です。神と人の前に素直であり、果たすべきことを誠実にやり抜く姿を示しています。
- カトリックの精神にもとづき、一人ひとりを大切にすること
- 自ら考え、判断し、行動の結果に責任をもつ知性を養うこと
- 互いの個性を尊重し、他者とともに社会へ貢献すること
宗教の授業や祈り、奉仕活動を通して、知識だけでは測れない人との関わり方を学びます。外国語教育にも力を入れ、英語に加えてフランス語に触れる機会を設けています。
雙葉中の施設・学習環境
JR四ツ谷駅に近い校地に、地下1階・地上7階の校舎と講堂があります。普通教室に加え、理科実験室、図書室、音楽室、美術室、調理室、体育施設などを備えています。
1学年は内部進学者を含めて約180名で、4クラスを基本とします。中学校と高等学校を通した6年間で、一人ひとりの学習状況を見ながら基礎から発展へつなげます。
雙葉中の部活動・課外活動
活動は「部」「班」「会」に分かれ、運動系と文化系の幅広い団体があります。活動日が重ならない場合は二つのクラブに所属することもでき、生徒は学習との両立を考えて参加します。
委員会では、各クラスの意見を集めて学校生活の改善を話し合います。福祉委員会の活動や募金など、カトリック校として他者に目を向ける取り組みも学校生活に組み込まれています。
雙葉中の年間行事・学校生活
中学1年の軽井沢での夏期学校、中学2年の蓼科での夏期学校、中学3年の広島・宮島修学旅行が行われます。現地で自然や歴史を学び、教室での学習を体験につなげます。
9月の雙葉祭、10月の運動会、12月の学園感謝の日とクリスマス行事も大切な機会です。フランス語フェスティバル、理科野外実習、芸術鑑賞などがあり、表現や文化に触れる経験を重ねます。
雙葉中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分・100点で、物語文と説明的文章を中心に、漢字や言葉の知識も問われます。選択問題だけでなく、本文の内容や人物の心情を自分の言葉で説明する記述問題が多く、文章を正確に読む力と簡潔にまとめる力の両方が必要です。
記述では、傍線部の近くにある一文だけで答えが決まらないことがあります。物語文なら出来事の前後で人物の見方がどう変わったかを追い、説明的文章なら具体例がどの主張を支えているかを確認してください。
字数指定がある場合は、必要な要素を先に二つか三つに分けます。指定がない場合も、解答欄に合わせて冗長な言い換えを省きます。「なぜ」と聞かれたら原因だけでなく、その原因から傍線部の状態に至るつながりまで書くことが大切です。
対策では、読解後に模範解答を写すだけで終えないでください。自分の答案に不足した根拠を本文へ戻って探し、どの語を加えれば問いに正面から答えられるかを考えます。50分の過去問演習では、漢字、読解、記述の見直しに使った時間も記録してください。
算数の入試傾向と対策
算数は50分・100点です。計算、割合と比、速さ、規則性、平面図形、立体図形などから出題され、途中の考え方を書かせる問題も見られます。
答えだけを合わせる練習では不十分です。式の意味が分かるように途中過程を残し、図や表で条件を整理してください。標準問題で計算ミスを減らすことが合格点を安定させます。
理科の入試傾向と対策
理科は30分・50点です。物理、化学、生物、地学の各分野から出され、実験や観察の結果、図表を使って考えさせる問題が含まれます。
時間が短いため、知識問題を正確に処理し、計算や記述へ時間を残します。実験では操作の目的と条件の違いを説明できるようにし、グラフは軸と単位を確認してから読み取ってください。
社会の入試傾向と対策
社会も30分・50点です。地理、歴史、公民の知識に加え、地図、統計、写真、史料を読み取って説明する力が問われます。
出来事や制度を用語だけで覚えず、背景と影響を短く説明する練習をしてください。資料問題では年代、単位、比較する地域を先に確認し、思い込みによる読み違いを防ぎます。
まとめ 次年度入試に向けて
雙葉中学校は、カトリックの精神を基盤に、知性と品性を備え、他者とともに行動できる女性を育てる学校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 学校非公表の2026年度結果について、四谷大塚の集計では受験者406名、合格者130名、実質倍率約3.1倍、合格最低点199点だったこと
- 2027年度入試は2月1日に4科目の筆記と受験生本人の個人面接を行うこと
- 国語と算数が合計200点を占める一方、理科と社会には各30分で資料を処理する正確さが必要であること
国語の記述では、本文の言葉を並べるだけでなく、設問が求める関係が伝わる一文へ組み直す必要があります。根拠を選ぶ練習と、短く正確に書く練習を分けて積み重ねてください。

