中学受験の勉強をサポートするために、適切な辞書を選ぶことは非常に重要ですお子さんの学習段階や目的・好みに合わせて、最適なものを選びましょう。
紙の辞書と電子辞書にはそれぞれ以下のようなメリットとデメリットがあります。紙の辞書のメリット:
個人的には基本となる語彙や常識が不足する小学生は少し手間がかかっても一覧性の高く、目的の言葉以外からも多くの情報を得ることが出来る紙の辞書をオススメします。
中学受験の国語の勉強に役立つ国語辞典には、以下のような特徴があります。豊富な収録語数と詳しい語釈: 中学受験レベルの難しい単語の意味を理解するには、収録語数が多く、詳しい語釈が書かれている辞書が必要です。例えば、三省堂の『例解新国語辞典』は、約8万3千語を収録し、語釈も丁寧で分かりやすいと評判です。充実した用例: 単語の意味だけでなく、その単語がどのように使われるのかを示す用例が豊富に掲載されていると、語彙力アップに役立ちます。学校の教科書などから選び抜かれた、実際の文章の中での使われ方を数多く見ることができます。使いやすさ: 中学受験の勉強に集中するためには、調べたい言葉がすぐに引ける使いやすさも重要です。50音順の配列や、大きめの文字、分かりやすいレイアウトなど、自分が使いやすいと感じる辞書を選びましょう。小学生の間は、まずは辞書を引く習慣をつけることが大切です。中学受験対策が本格化する小4以降では中学生向けの辞書に切り替えると良いでしょう。 国語辞典を活用して語彙力を高めることが、中学受験の国語の成績アップにつながります。
三省堂の『例解新国語辞典』は、中学生向けの辞書として高い評価を受けています。第十版は2021年2月10日に発行され、最新の教科書に対応するために全面改訂されました。この辞典は、6万語以上の語句を収録し、用例や類義語・対義語、敬語の使い方などが豊富に掲載されています。また、UDデジタル教科書体を採用し、読みやすさにも配慮されています。さらに、誤用しやすい言葉や方言についての注意情報も充実しており、学習者の理解を深めるための工夫が随所に見られます。
旺文社標準国語辞典は、中学生から高校生までの学習者に適した国語辞典です。第八版は2022年2月に発行され、約76,000語を収録しています。語釈や用例が豊富で、古語や慣用句なども充実しているため、国語の授業や受験勉強に役立ちます。また、カタカナ語や外来語の語源解説、ことわざや故事成語の説明なども詳しく掲載されており、語彙力を高めるのに最適な辞書と言えます。さらに、同音異義語や使い分けが難しい言葉についての解説も充実しているため、正しい言葉の使い方を学ぶことができます。特装版には、「言葉の使い方ガイド」や「文法・敬語ガイド」などの付録が付いており、国語力をさらに伸ばすことができます。紙面のデザインもカラフルで見やすく、長時間の学習でも疲れにくいよう工夫されています。中学受験から高校受験まで長く使える、頼りになる国語辞典です。
『明鏡国語辞典』は、大修館書店から発行されている国語辞典で、2002年の初版発行以来、その斬新な編集方針で注目を集めています。 新語や俗語を積極的に採録し、「バズる」「リスケ」など他の辞書には載らない言葉も収録しているのが特徴です。 また、「喧々諤々」を「喧々囂囂」の誤用とするなど、言葉の誤用を丁寧に指摘・解説している点も『明鏡国語辞典』ならではの特色と言えます。編者の北原保雄氏は、澄み切った鏡に日本語の現在を正しく映し出したいという思いから「明鏡」という名を選んだと述べています。 2021年1月に発売された第三版では、「SDGs」「サブスク」など新語を追加し、約7万3000語を収録。「品格」欄を新設し、改まった場面でも使える類語を掲載するなど、時代に合わせて内容を一新しています。
このように様々な特徴を持つ各出版社の辞書ですが、まずはお子さん自身が書店で辞書を手に取ってデザインや体裁が良いと感じるもの、内容が面白いと思えそうなものを選んでみることが大切です。選りすぐりの「マイ辞書」を持つことで少し面倒に思える言葉の意味調べの動機づけにもつながるでしょう。長い中学受験の戦友となるような辞書が見つかることを願っています。