東京都港区芝公園にある芝中学校・芝高等学校は、1887年に開かれた浄土宗学東京支校を前身とする私立男子校です。校訓「遵法自治」のもとで、決まりを守りながら自分で考えて行動する姿勢を育てます。2026年春の卒業生は287名で、東京大学には既卒者を含む21名が合格し、そのうち18名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は芝中学校・芝高等学校の公式発表資料、四谷大塚などの公表データ)
芝中学校の2026年度入試結果データ
2026年度は2月1日と4日の2回に分けて実施されました。学校が公表した結果は次のとおりです。
| 第1回・2月1日 | 募集150名/応募555名/受験485名/合格189名/2.6倍/最高275点・最低192点 |
| 第2回・2月4日 | 募集130名/応募1,082名/受験783名/合格240名/3.3倍/最高275点・最低198点 |
| 満点 | 各回とも350点 |
| 合格者平均 | 第1回209.5点/第2回211.9点 |
第2回は応募者が1,000名を超え、受験者783名に対して合格者240名、実質倍率3.3倍でした。第1回と第2回の4科最高点はいずれも275点ですが、合格最低点は第2回が6点高くなっています。
合格最低点と合格者平均の差は大きくありません。過去問では高得点だけを狙うより、標準問題を落とさず、4科合計を安定させることが重要です。
芝中学校の試験科目と配点
2回とも4科目で、試験時間と配点は共通です。
| 国語 | 50分・100点 |
| 算数 | 50分・100点 |
| 社会 | 40分・75点 |
| 理科 | 40分・75点 |
| 合計 | 180分・350点 |
国語と算数が各100点、理科と社会が各75点です。理社を合わせると150点あるため、知識問題と資料問題を安定して得点する必要があります。
2027年度の正式な募集要項は、2026年8月20日時点では公式サイトで確認できません。例年の日程だけを根拠に確定情報とせず、公開後の要項で試験日、募集人員、出願期間を確認してください。
芝中学校の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚が掲載する2027年入試用のAライン80偏差値は次のとおりです。
| 第1回 | 59 |
| 第2回 | 64 |
| 日能研R4 | 2027年入試用の回別数値は公表資料で確認できず |
第2回は第1回より高い目安です。募集人数が少なくなり、他校の結果を受けて受験する層も加わるためです。第一志望の場合は第1回から受験する計画を基本にしてください。
芝高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年春の卒業生は287名です。学校が2026年6月9日に更新した資料による主要大学の合格者数は次のとおりです。
| 東京大学 | 21名(現役18名) |
| 京都大学 | 4名(現役1名) |
| 一橋大学 | 4名(現役3名) |
| 東京科学大学 | 7名(現役6名) |
| 国公立大学・大学校医学部医学科 | 18名(現役14名) |
| 早稲田大学 | 126名(現役103名) |
| 慶應義塾大学 | 84名(現役65名) |
| 上智大学 | 43名(現役38名) |
| 東京理科大学 | 105名(現役76名) |
医学部医学科18名には防衛医科大学校6名を含みます。私立大学医学部医学科は47名で、国公立と合わせた医学部医学科全体は65名でした。私立大学の合格者数は延べ人数です。
学校資料は合格者数に加えて進学者数も示しています。合格者数と実際に進学した人数は異なるため、進路を比較する際には同じ指標を使ってください。
芝中の歴史と沿革
1887年、浄土宗の子弟を教育する浄土宗学東京支校として始まりました。1906年に一般の生徒にも門戸を開き、芝中学校となりました。戦後の学制改革を経て、現在の中学校と高等学校へ移行しています。
仏教を基盤にしますが、宗教知識を覚えることだけが目的ではありません。自分と他者の命を尊び、社会の中でどう生きるかを考える教育を続けています。
芝中の教育方針と校風
校訓は遵法自治です。決まりを守ることと、自分で考えて判断することを結びつけています。自由に行動するためには、他者への配慮と自分の行動への責任が必要だと考えます。
- 授業と学校生活を通して自分で学ぶ習慣を育てること
- 宗教行事や講話から命と社会について考えること
- 部活動や行事で仲間と協力し、役割を果たすこと
教員が細かな指示で生徒を動かすのではなく、自分たちで相談し、必要な行動を選ぶ場面を設けます。穏やかな校風の中でも、学習と生活の責任は本人が負うことを求めます。
芝中の施設・学習環境
東京タワーに近い校地に、普通教室、理科実験室、図書館、講堂、体育館、武道場などがあります。都心にあり、複数の鉄道駅から通学できます。
教室での学習に加え、実験、読書、講演、発表を行える環境を整えています。放課後には質問や自習に取り組み、中高6年間を通して学習の方法を身につけます。
芝中の部活動・課外活動
運動部と文化部があり、野球、サッカー、陸上、バスケットボール、剣道、柔道などに加え、吹奏楽、技術工作、理化、天文、考古学などの活動があります。
生徒の自主性を重視し、上級生と下級生が活動を引き継ぎます。大会や文化祭での発表に向けて、自分の担当だけでなく、全体の進み方を考える経験を重ねます。
芝中の年間行事・学校生活
入学式、運動会、学園祭、増上寺での宗教行事、校外学習、宿泊行事、修学旅行などがあります。学校の歴史と仏教教育に触れる行事は、日常の学習を振り返る機会になります。
学園祭では、クラブや学年が展示、研究、舞台発表を行い、生徒が準備と運営を担います。来場者へわかりやすく説明するために、情報を選び、伝え方を工夫します。
芝中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分・100点です。漢字や語句、説明的文章、文学的文章の読解を中心に、選択、抜き出し、記述を出します。長い文章を読み、設問ごとに根拠へ戻る力が必要です。
文学的文章では、人物の言葉だけで気持ちを決めず、行動、相手との関係、場面の変化を合わせて読みます。説明的文章では、筆者の主張と具体例を分け、接続語と指示語が示すつながりを整理してください。
記述では、本文の語をつなぐだけでは不十分です。設問が理由を求める場合は、原因となる状況と人物や筆者の判断を結びつけます。内容説明では、抽象的な表現を本文の具体的な内容に置き換えます。
過去問では50分を大問ごとに配分し、記述を空欄のまま残さない練習をします。復習では、模範解答との言葉の違いより、必要な要素と本文の根拠がそろっているかを確認してください。
算数の入試傾向と対策
算数は50分・100点です。計算、数の性質、割合と比、速さ、場合の数、平面図形、立体図形などを出します。
途中式や考え方を残し、見直しで計算の過程を追えるようにしてください。難問に固執せず、標準問題を確実に得点してから戻る時間配分が重要です。
理科の入試傾向と対策
理科は40分・75点です。物理、化学、生物、地学から出題され、実験や観察の結果を計算や説明へつなげます。
条件の違いを表にし、グラフの軸と単位を確認します。知識を覚えるときも、現象が起こる理由を自分の言葉で説明してください。
社会の入試傾向と対策
社会も40分・75点です。地理、歴史、公民を横断し、地図、統計、写真、史料から判断します。
資料は題名、年代、単位、出典を先に読みます。出来事や制度を単独で覚えず、原因、目的、結果の順に短く説明できるようにしてください。
過去問は第1回と第2回を分けて記録し、合格最低点との差だけでなく、各科目で失点した理由を見直してください。見直した内容を次の演習で一つずつ修正します。
まとめ 次年度入試に向けて
芝中学校は、仏教を基盤に、決まりと自律を結びつけて生徒の成長を支える男子校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は第1回2.6倍、第2回3.3倍で、合格最低点は192点と198点だったこと
- 4科350点満点で、国語と算数が各100点、理科と社会が各75点であること
- 2027年度の正式な募集要項は2026年8月20日時点で未公表であること
国語では、文章全体の流れをつかみ、設問が求める根拠を過不足なく選ぶ必要があります。過去問の復習では、答案を直すだけでなく、根拠を探した順序まで振り返ってください。

