東京都世田谷区成城にある東京都市大学付属中学校・高等学校は、1951年に創立された完全中高一貫の私立男子校です。「公正・自由・自治」を建学の精神とし、理科実験、キャリア教育、国際理解教育を組み合わせています。2026年春は東京大学に12名が合格し、9名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は東京都市大学付属中学校・高等学校の公式発表資料および四谷大塚の公表データ)
東京都市大学付属中学校の2026年度入試結果データ
2026年度はコース制を一本化し、2月1日午後に算数・国語または算数・理科を選ぶ方式を導入しました。一般入試4回の結果は次のとおりです。
| 第1回・2月1日午前 | 募集60名/応募316名/受験219名/合格90名/2.4倍/最低216点 |
| 第2回・2月1日午後 | 募集90名/応募1309名/受験1182名/合格502名/2.4倍 |
| 第2回・算国 | 受験528名/合格212名/2.5倍/最低133点 |
| 第2回・算理 | 受験654名/合格290名/2.3倍/最低154点 |
| 第3回・2月3日午前 | 募集30名/応募734名/受験338名/合格61名/5.5倍/最低231点 |
| 第4回・2月5日午前 | 募集30名/応募910名/受験316名/合格47名/6.7倍/最低223点 |
第1・3・4回は350点満点、第2回は200点満点です。第3回と第4回は受験者数に対する合格者数が少なく、後半回ほど倍率が高くなりました。
東京都市大学付属中学校の試験科目と配点
午前の4科入試と、2月1日午後の2科選択入試で科目構成が異なります。
| 第1・3・4回の国語 | 50分・100点 |
| 第1・3・4回の算数 | 50分・100点 |
| 第1・3・4回の社会 | 40分・75点 |
| 第1・3・4回の理科 | 40分・75点 |
| 第1・3・4回の合計 | 180分・350点 |
| 第2回・算国 | 算数50分100点+国語50分100点/計100分・200点 |
| 第2回・算理 | 算数50分100点+理科50分100点/計100分・200点 |
第2回は2科入試であり、算理では理科が50分・100点となります。4科入試の理科40分・75点とは時間と配点が異なるため、過去問を取り違えないでください。
2027年度も、第1回が2月1日午前、第2回が同日午後、第3回が2月3日午前、第4回が2月5日午前です。募集は順に約60名、90名、30名、30名で、2月3日午前には若干名のグローバル入試も行います。
2027年度募集要項の概要版は公表済みですが、正式版は2026年9月頃に発表予定です。出願条件と時刻は正式版で再確認してください。
東京都市大学付属中学校の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚が公表する2027年入試対応のAライン80偏差値は、複数回のうち最高値が次のとおりです。
| 四谷大塚80偏差値・最高 | 64 |
| 試験回別の確定値 | 公表検索ページで全回を確認できず |
| 日能研R4 | 2027年入試用の確定値を公表資料で確認できず |
| SAPIX80 | 2027年入試用の確定値を公表資料で確認できず |
同じ学校でも、午前入試と午後入試、前半回と後半回で難度が異なります。最高値だけを全回へ当てはめず、志望する回の過去問と募集人員を見てください。
東京都市大学付属高校の大学合格実績【2026年春・最新】
学校公式サイトの2026年度春の欄に掲載された合格者数です。卒業生数は同じ公式ページで確認できなかったため、推測で補っていません。
| 卒業生数 | 公式実績ページで確認できず |
| 東京大学 | 12名(現役9名・既卒3名) |
| 京都大学 | 1名(現役1名) |
| 一橋大学 | 3名(現役2名・既卒1名) |
| 東京科学大学 | 3名(現役3名) |
| 国公立大学医学部医学科 | 公式ページで独立した合計を確認できず |
| 早稲田大学 | 83名(現役72名・既卒11名) |
| 慶應義塾大学 | 60名(現役44名・既卒16名) |
| 上智大学 | 49名(現役43名・既卒6名) |
| 東京理科大学 | 89名(現役73名・既卒16名) |
東京都市大学への付属推薦制度がありますが、卒業生の進路は併設大学に限られません。国公立大学、早慶上理、医学部、海外大学などを目指す生徒に対応します。
東京都市大学付属中の歴史と沿革
学校は1951年、武蔵工業学園高等学校として創立され、その後、中学校を設置して中高一貫教育を発展させました。2009年に武蔵工業大学が東京都市大学へ名称を改めたことに伴い、現在の校名となりました。
大学の前身である武蔵高等工科学校から受け継ぐ「公正・自由・自治」を建学の精神とします。工学系の伝統を生かしながら、文系、理系、国際分野を含む幅広い進路へ対応しています。
東京都市大学付属中の教育方針と校風
校訓は誠実・遵法・自主・協調です。自分の考えを述べるだけでなく、異なる意見を聞き、仲間と議論しながら学ぶことを重視します。
- 自ら課題を見つけ、主体的に学ぶこと
- 実験や体験を通して考えを確かめること
- 国際的な視野と社会へ貢献する意識を育てること
中学3年間で計120時間の理科実験を行い、観察、記録、考察、レポートを積み重ねます。キャリア教育では企業研修や大学模擬授業を取り入れ、将来の進路を早い段階から考えます。
東京都市大学付属中の施設・学習環境
生物、化学、物理で計6つの実験室があり、少人数での実験に対応します。メディアセンターには4万5000冊以上の蔵書があり、放課後は自習にも利用できます。
最大1100人を収容するアルマ・マタ・ホール、全面人工芝グラウンド、体育館、PC教室、カフェテリアなどがあります。校外には硬式野球場やテニスコートを備えた総合グラウンドもあります。
東京都市大学付属中の部活動・課外活動
運動部と文化部を合わせて50以上のクラブがあり、学校によると入部率は90%を超えます。「勉強も部活も100対100」を掲げ、どちらかを犠牲にしない学校生活を目指します。
運動部に加え、エレクトロニクス、天文、鉄道、マルチメディア、生物研究など、理工系の関心を深める文化部があります。中高合同で活動する部も多く、先輩から技術や運営を学びます。
東京都市大学付属中の年間行事・学校生活
中学1年の多摩川徒歩ラリーと林間学校、中学2年の東北体験旅行、中学3年の企業研修と京都・奈良研修旅行など、学年ごとの体験があります。
文化祭の柏苑祭、中学体育祭、弁論大会、中期修了論文発表会も行います。体験した内容を調べ直し、文章や発表へまとめることで、行事を学習につなげます。
東京都市大学付属中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
4科入試の国語は50分100点です。説明的文章、文学的文章、漢字や語句を中心に、選択、抜き出し、記述を組み合わせます。第2回で算国を選ぶ場合も、国語は合否の半分を占めます。
説明的文章では、具体例と筆者の意見を分け、段落同士の関係を整理します。文学的文章では、人物の行動、会話、場面の前後を比べ、心情が変わった理由を説明してください。
記述は本文の一部を写すだけでなく、問いが求める因果関係へ組み直します。理由説明なら原因と結果、内容説明なら指示語が指す内容と結論をそろえます。
学校が公開する過去問には出題のねらい、講評、難易度もあります。正解だけを確認せず、学校がどの力を見たかを読み、自分の答案に不足した要素を具体的に直してください。
算数の入試傾向と対策
算数は全回で重要です。第2回は算国、算理のどちらを選んでも算数が必須です。数の性質、速さ、場合の数、図形などを通して処理力と思考力を問います。
途中式と図を残し、条件を正確に読みます。2026年度は学校が算数を得点しやすかったと講評しており、標準問題の失点を防ぐことが合否に直結しました。
理科の入試傾向と対策
4科入試は40分75点、第2回の算理選択は50分100点です。実験、観察、グラフ、計算を使い、4分野の知識を応用します。
学校の実験教育と同じように、結果だけでなく条件と理由を説明します。図表の軸と単位を確認し、変化を文章で言い換えてください。
社会の入試傾向と対策
社会は4科入試で40分75点です。地理、歴史、公民を、地図、統計、史料、時事的な資料と結びつけます。
用語を単独で覚えず、地域、年代、背景、影響をつなげます。資料から直接読める事実と、知識を使って判断した内容を分けてください。
まとめ 次年度入試に向けて
東京都市大学付属中学校は、実験と体験を重視し、学習と部活動の両立を目指す完全中高一貫の男子校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は第3回5.5倍、第4回6.7倍と後半回の倍率が高かったこと
- 2027年度も2月1日、3日、5日に一般入試を行うこと
- 第2回は算数を必須とし、国語または理科を選ぶこと
国語では、公開されている出題講評を使い、本文根拠を問いに合う形へ組み直す記述練習を進めてください。

