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慶應普通部の独自性

慶應義塾普通部は、慶應義塾の中等教育を担う男子校で、受験から離れて学問の本質を探究することを重視しています。他の慶應付属校とは少し異なった拘りを持った教育をしています。詳しく見ていきましょう。

慶應普通部の歴史

慶應義塾普通部は、1858年に福澤諭吉が創設した慶應義塾の一貫教育体制が確立した1898年を開設年としています。 当初は「普通部」という名称ではなく、慶應義塾の従来の課程を指す言葉として使われていました。 1898年の義塾全体の学制改革により、小学校から大学までの一貫教育体制の中で中学課程となり、翌年に「普通部」と改称されました。 この「普通」とは、福澤諭吉の言葉づかいでは、誰もが身につけるべき基本的で普遍的なものを意味していました。 現在の普通部は、その起源を1898年5月としています。

慶應付属他校との違い

中等部、湘南藤沢は共学であるのに対し普通部は男子校です。また、湘南藤沢中等部の生徒は湘南藤沢高校のみが進学先となりますが普通部と中等部の生徒は高校進学の際に慶應義塾高校、志木高校、湘南藤沢高校、ニューヨーク学院の中から選べます。また普通部は部活動が週3日までとの制限があり、付属校の中でも学問優先の意識がかなり強い傾向にあります。

新校舎とWi-Fi環境

慶應義塾普通部は2015年に新校舎が完成し、より充実した学習環境が整えられました。新校舎の全教室には電子黒板付きプロジェクターとWi-Fi環境が整備され、生徒一人一人がiPadを所持しています。 1階には特別教室としてPC教室や理科実験室などが並び、プロジェクターとWi-Fiを活用して多彩な学習形態を可能にしています。 このようなICT環境により、例えば中学理科の授業では生徒が能動的に実験に取り組み、協働的に学ぶことができるようになりました。

基礎重視の探究学習

慶應義塾普通部では、基礎・基本を大切にしながらも、より高度な内容に触れて知的好奇心を刺激する指導を行っています。 例えば数学の授業では、まず教科書の内容をしっかり学び基礎力を養成した上で、発展的内容や応用問題に挑戦して理解を深めます。 ときには教科書を離れてパズルのような問題で柔軟な思考力を養ったり、実際に立体を作ったりと、多様なアプローチで数学の面白さを体験できるようにしています。音楽の授業では、篠笛や和太鼓による日本の伝統音楽の体験、クラッシックギターの演奏、日本語や英語の歌詞によるギター弾き歌いなど、「自ら音楽表現すること」を大切にした実技中心の授業を展開しています。 何度も繰り返し練習する過程で、想像力を広げ、効率的な練習方法を工夫し、音楽表現を通して音楽をより身近に感じられることを目指しています。このように慶應義塾普通部では、基礎の定着を図りつつ、発展的な学習にも取り組むことで、生徒の可能性を広げる指導を行っているのです。

充実した課外活動

慶應義塾普通部は、生徒たちが快適に学習に取り組める環境が整っています。校内には複数の体育館やグラウンド、広いテニスコートや弓道場などの施設があり、部活動も盛んに行われています。 運動部と文化部を合わせて36もの部活動があり、中学校では珍しいラグビー部やゴルフ部もあります。 大学生や社会人になった卒業生が指導にあたることも多く、一貫教育校ならではの特徴となっています。また、校内には学生食堂もあり、人気メニューの「カレーライス」は多い日で1日50食も出るそうです。 慶應義塾の創始者である福澤諭吉が生徒たちに託した願いを体現する伝統行事「労作展」は、今年で94回目を迎えます。 生徒たちは1年間かけて自由なジャンル・テーマ・形式で作品を作り上げ、自分の力で困難を乗り越える経験を積んでいます。 このように、慶應義塾普通部は学習面だけでなく、生徒の成長を促す充実した教育環境を提供しているのです。

入試問題の傾向

算数

試験時間:40分/配点:100点

算数の試験は、大問9〜10題から構成されています。過去の出題傾向を見ると、場合の数、数の性質、速さ、平面図形、立体図形(特に展開図に関する問題)が頻出です。手を動かして解答を導くタイプの問題が多く、問題解決能力や論理的思考力、基本的な計算能力が求められます。

対策のポイント

  • 過去問題の徹底的な演習:問題解決スキルを高めるために、過去の問題を繰り返し解くことが効果的です。
  • 計算力の強化:基本的な計算能力を高めるため、日々の計算練習を欠かさず行いましょう。

国語

試験時間:40分/配点:100点

国語の試験は、大問3題で構成されることが多く、近年では読解問題2題と知識問題1題のパターンが一般的です。抽象的な表現の理解や選択肢が紛らわしい問題が特徴で、語彙力、読解力、文章理解力、記述力など、総合的な国語力が試されます。

対策のポイント

  • 過去問題の解析:過去問を徹底的に解き、出題傾向を把握しましょう。
  • 語彙力と読解練習の強化:語彙力を高めるために、日々の単語帳学習を。読解力を鍛えるためには、さまざまな文章を読むことが大切です。
  • 記述力の向上:記述問題に慣れるため、定期的に文章を書く練習をしましょう。

理科

試験時間:30分/配点:100点

理科の試験は、大問4〜5題から出題され、各分野からバランス良く出題される傾向にあります。「実験・観察に基づく問題」が特徴的で、迅速な判断力と自然科学への興味、既存の知識と新しい情報を結びつける能力が求められます。

対策のポイント

  • 時間内に問題を解く練習:試験時間内に25問程度を解く訓練を積みましょう。どの問題を解くべきか、どの問題を飛ばすべきかの判断力も重要です。
  • 基礎知識の徹底:幅広い分野の問題を網羅する問題集での演習を重ね、基礎知識をしっかりと身につけましょう。

社会

試験時間:30分/配点:100点

社会の試験では、ただの知識の暗記ではなく、正確な知識を基にした理解と応用能力が求められます。世界の仕組みや出来事に対する深い理解と関心が必要で、単なる知識の暗記では不十分です。

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