東京都世田谷区桜にある東京農業大学第一高等学校中等部は、1949年創立の高等学校を母体に、2005年に開設された私立共学校です。2025年から高校募集を停止して完全中高一貫校となり、東京農業大学と連携した実験や体験を取り入れています。2026年春の卒業生は310名で、東京大学には既卒者を含む3名が合格し、そのうち2名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は東京農業大学第一高等学校中等部の公式発表資料および四谷大塚の公表データ)
東京農業大学第一高等学校中等部の2026年度入試結果データ
2026年度は2月1日午前の4科入試、1日午後と2日午後の2科選択入試、4日午前の4科入試を行いました。
| 第1回・2月1日午前 | 募集約40名/応募417名/受験303名/合格80名/約3.8倍/最低247点・360点満点 |
| 第2回・2月1日午後 | 募集約85名/受験910名/合格419名/約2.2倍/最低は算理114点・算国115点/応募者数は公式資料で確認できず |
| 第3回・2月2日午後 | 募集約60名/受験717名/合格183名/約3.9倍/最低は算理174点・算国176点/応募者数は公式資料で確認できず |
| 第4回・2月4日午前 | 募集約15名/応募798名/受験381名/合格19名/約20.1倍/360点満点/最低点は公式資料で確認できず |
| 合格最高点 | 公式結果資料で確認できず |
第4回は受験者381名に対して合格者19名で、実質倍率は約20.1倍でした。2027年度はこの第4回を廃止することがすでに発表されています。
東京農業大学第一高等学校中等部の試験科目と配点
試験回により科目構成と満点が異なります。
| 第1回4科 | 国語100点/算数100点/社会80点/理科80点/計360点 |
| 第2回2科選択 | 算数100点+理科100点、または算数100点+国語100点/計200点 |
| 第3回2科選択 | 算数150点+理科100点、または算数150点+国語100点/計250点 |
| 第4回4科・2026年度 | 国語100点/算数100点/社会80点/理科80点/計360点。2027年度から廃止 |
午後入試は算数が必須で、国語または理科を選びます。第3回は算数が150点となり、算数の得点が合否へ強く影響します。
2027年度は第4回を廃止し、第1回を60名、第2回を80名、第3回を60名へ変更します。日程は第1回が2月1日午前、第2回が同日午後、第3回が2月2日午後です。詳細は今後公開される募集要項で確認してください。
東京農業大学第一高等学校中等部の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚のAライン80偏差値は次のとおりです。
| 第1回 | 60 |
| 第2回・算国 | 63 |
| 第2回・算理 | 63 |
| 第3回・算国 | 64 |
| 第3回・算理 | 64 |
| 第4回 | 2027年度は廃止のため掲載なし |
2027年度は第4回がなくなるため、2026年度までの第4回偏差値は受験計画に使えません。募集枠が第1回へ移る点も含め、前年の倍率をそのまま当てはめないでください。
東京農業大学第一高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年春の卒業生は310名です。学校が3月19日時点で公表した速報値は次のとおりです。
| 東京大学 | 3名(現役2名) |
| 京都大学 | 1名(現役0名) |
| 一橋大学 | 2名(現役2名) |
| 東京科学大学 | 3名(現役2名) |
| 国公立大学医学部医学科 | 3名(現役3名) |
| 早稲田大学 | 46名(現役44名) |
| 慶應義塾大学 | 33名(現役30名) |
| 上智大学 | 21名(現役20名) |
| 東京理科大学 | 60名(現役55名) |
国公立大学は合計61名で、そのうち56名が現役でした。医学部医学科は国公立と私立を合わせて18名全員が現役です。速報値であるため、後日の学校発表で数字が更新される可能性があります。
東京農業大学第一中等部の歴史と沿革
東京農業大学第一高等学校は1949年に開校しました。2005年に中等部を設置し、共学の中高一貫教育を始めました。
2025年に高校募集を停止し、完全中高一貫校へ移行しました。東京農業大学の系列校ですが、卒業後の進路は併設大学に限らず、国公立大学や幅広い私立大学を目指します。
東京農業大学第一中等部の教育方針と校風
教育では、知識を得るだけでなく、実際に手を動かして確かめる知耕実学を重視します。観察、実験、調査を通して問いを深め、得た結果を文章や発表へまとめます。
- 教科の知識を実験や体験で確かめること
- 自分で問いを立て、調査と考察を続けること
- 結果を根拠とともに他者へ伝えること
東京農業大学の設備や専門性を生かし、稲作、食、生命、環境などに触れる授業があります。理系だけを育てるのではなく、体験から得た事実を言葉で考える学びです。
東京農業大学第一中等部の施設・学習環境
世田谷区の校地では新校舎整備が進み、2026年に学びの空間が拡充されました。普通教室、理科実験室、図書館、体育施設などを授業と活動に使います。
東京農業大学に近く、大学の設備や専門家と連携できることが特色です。校内外での体験を、レポート、論文、発表へ結びつけます。
東京農業大学第一中等部の部活動・課外活動
運動部と文化部があり、競技、音楽、科学、表現などに取り組みます。学校行事や研究活動と部活動を両立させ、生徒が時間を管理します。
科学や生物、農業に関心をもつ生徒は、授業外でも観察と研究を続けられます。成果を発表する過程で、データの示し方と説明の順序を学びます。
東京農業大学第一中等部の年間行事・学校生活
文化祭、体育祭、校外学習、宿泊行事、研修旅行などがあります。文化祭では、クラスやクラブが研究、展示、舞台発表を行います。
農業や自然に関わる体験行事も学びの一部です。体験した事実を記録し、なぜそうなったかを考え、相手へ伝えるまでを一つの学習とします。
東京農業大学第一高等学校中等部の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
第1回の国語は100点で、第2回と第3回では算国を選ぶ受験生が解きます。説明的文章、文学的文章、漢字や語句を中心に、選択、抜き出し、記述を組み合わせます。
説明的文章では、問い、具体例、筆者の主張を分けて整理します。文学的文章では、人物の行動や会話を場面の前後で比べ、心情の変化を説明してください。
記述は、本文の言葉を使いながら、設問の条件に合わせて組み直します。理由なら原因と結論、変化なら前後の違いをそろえます。本文を長く写しても、関係が明確でなければ得点につながりません。
第2回の算国選択では国語が合否の半分を占めます。第3回は算数が150点で国語より重いため、同じ算国選択でも配点が異なります。志望する回の満点で過去問を採点してください。
算数の入試傾向と対策
算数は全試験回で必須です。第3回は150点となり、速さ、割合、規則性、場合の数、図形などの得点が合否へ強く影響します。
図と式を残し、条件を整理します。難問に固執せず、標準問題を正確に得点してから戻る時間配分が必要です。
理科の入試傾向と対策
第1回では80点、午後入試の算理選択では100点です。実験、観察、グラフ、計算を使い、4分野の知識を応用します。
学校の学びと同様、結果を覚えるだけでなく、条件と理由を説明します。資料の軸、単位、比較対象を確認してください。
社会の入試傾向と対策
社会は第1回などの4科入試で80点です。地理、歴史、公民を横断し、地図、統計、写真、史料から判断します。
用語を単独で覚えず、地域、年代、原因、影響をつなげます。資料から読み取れる事実と、自分の知識を分けて答えてください。
2027年度は試験回と募集枠が変わるため、2026年度の倍率だけで受験の安全度を決めることはできません。第1回と午後入試のどちらを軸にするかを早めに決め、科目と配点に合わせて過去問の得点を管理してください。算国と算理の選択は、模試の偏差値だけでなく、時間内に安定して取れる得点で判断します。
まとめ 次年度入試に向けて
東京農業大学第一高等学校中等部は、実験と体験から問いを深める、完全中高一貫の共学校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度第4回は実質倍率約20.1倍だったが、2027年度から廃止されること
- 2027年度は第1回60名、第2回80名、第3回60名へ募集枠を変更すること
- 午後入試は算数が必須で、国語または理科を選ぶ形式であること
国語では、体験や事実を根拠にして考えを説明する力が求められます。算国選択をする場合は、記述まで時間内に書き切る練習を行ってください。

