千葉県千葉市美浜区若葉にある渋谷教育学園幕張中学校・高等学校は、1983年に高校、1986年に中学校を開校した私立共学校です。高校からも募集する併設型の中高一貫校で、「自調自考」を教育目標に掲げています。2026年春の大学合格実績では、東京大学に82名、うち現役71名が合格しました。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は渋谷教育学園幕張中学校・高等学校の公式発表資料および四谷大塚などの公表データ)
渋谷教育学園幕張中学校の2026年度入試結果データ
一般の4科入試は、2026年1月22日の一次入試と2月2日の二次入試の2回でした。学校が公表した結果は次のとおりです。
| 一次入試 | 募集約215名・出願1,999名・受験1,901名・合格649名 |
| 一次の実質倍率 | 2.9倍 |
| 一次の合格点 | 最高297点・最低199点(350点満点) |
| 二次入試 | 募集約45名・出願490名・受験451名・合格70名 |
| 二次の実質倍率 | 6.4倍 |
| 二次の合格点 | 最高255点・最低208点(350点満点) |
| 帰国生入試 | 出願153名・受験140名・合格34名・実質倍率4.1倍 |
一次入試の合格最低点は350点満点の約57パーセント、二次入試は約59パーセントでした。二次は募集人員が少なく、2026年度の実質倍率は一次より大幅に高くなっています。複数回受験を考える場合も、まず一次で合格できる得点力を目標にしてください。
渋谷教育学園幕張中学校の試験科目と配点
一次・二次ともに国語、算数、社会、理科の4科目で、合計350点満点です。2026年度の試験時間と配点は次のとおりでした。
| 国語 | 50分・100点 |
| 算数 | 50分・100点 |
| 社会 | 45分・75点 |
| 理科 | 45分・75点 |
| 合計 | 190分・350点 |
国語と算数で200点、理科と社会で150点です。学校は科目別の足切り点を設けていないとしていますが、4科の総合力で合否が決まるため、苦手科目を放置してよいという意味ではありません。
2027年度も一次は2027年1月22日、二次は2月2日に実施されます。募集人員は一次が約215名、二次が約45名で、科目・配点・試験時間は上表と同じです。帰国生入試は1月20日に行われ、募集人員は約20名です。
渋谷教育学園幕張中学校の偏差値(2027年入試用)
主要模試が公表した合格可能性80パーセントの目安は次のとおりです。男女で同じ値が示されている模試はまとめて記載しています。
| 四谷大塚 Aライン80偏差値 | 一次70・二次69 |
| 日能研 予想R4 | 一次69・二次69 |
| SAPIX 80偏差値 | 一次64・二次65 |
模試ごとに受験者層と算出方法が異なるため、数値を直接比較して難易度を判断することはできません。同じ模試の中で志望校との距離や推移を見てください。SAPIXの数値は、リセマムに掲載されたSAPIX提供データを参照しています。
渋谷教育学園幕張高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年春の卒業生は352名です。学校案内に掲載された主な大学の合格者数は次のとおりです。私立大学を含め、1人が複数校・複数学部に合格した場合は重複して数えられます。
| 東京大学 | 82名(現役71名) |
| 京都大学 | 17名(現役8名) |
| 一橋大学 | 15名(現役13名) |
| 東京科学大学 | 19名(現役17名) |
| 国公立大学・大学校医学部医学科 | 47名 |
| 早稲田大学 | 267名(現役214名) |
| 慶應義塾大学 | 127名(現役100名) |
| 上智大学 | 63名(現役51名) |
| 東京理科大学 | 184名(現役131名) |
学校集計による「国公立」の合格者は延べ244名で、うち現役189名でした。医学部医学科は学校資料の国公立区分47名と私立93名を合わせて延べ140名です。学校資料の国公立区分には、東京大学理科三類と準大学である防衛医科大学校が含まれます。
数字は進学者数ではなく合格者数です。学校は大学合格を最終目的とは位置づけず、生徒が「どう生きるか」を考えた結果として進路を選ぶ方針を示しています。
渋谷教育学園幕張中の歴史と沿革
渋谷教育学園幕張は、創立者で初代校長を務めた田村哲夫の教育構想をもとに、1983年に高等学校、1986年に中学校を開校しました。千葉県の幕張新都心に設けられた新しい学校として発展し、現在は国内外の大学へ多様な進路を開く共学校になっています。
2014年には文部科学省のスーパーグローバルハイスクールに指定されました。指定期間後も、海外研修、国際会議、海外大学進学支援などを通じて、世界の課題を自分の問題として考える教育を続けています。
渋谷教育学園幕張中の教育方針と校風
教育目標の中心は自調自考です。自分で調べ、自分で考える力を育てるため、授業で知識を得るだけでなく、問いを立て、資料を集め、考えを発表する過程が重視されています。
高校では、自分で設定したテーマを長期間かけて研究する「自調自考論文」に取り組みます。中学段階からレポートや発表の機会を重ねるため、答えを教わることだけを待つ姿勢ではなく、疑問を言葉にして調査へ進む姿勢が求められます。
学校は「高い倫理感」「自調自考」「国際人としての資質」を教育目標として示しています。自由度の高い校風ですが、自由には自分の行動を判断する責任が伴うという考え方です。
渋谷教育学園幕張中の施設・学習環境
校舎は幕張新都心の文教地区にあり、JR海浜幕張駅から徒歩で通学できます。敷地内には普通教室、理科実験室、図書館、講堂、体育館、複数のグラウンドなどが整備されています。
図書館や特別教室は、自調自考論文を含む調査・探究活動の基盤です。教室の中だけで完結せず、実験、実習、資料収集、外部の研究者や卒業生との交流を組み合わせて学ぶ環境が用意されています。
渋谷教育学園幕張中の部活動・課外活動
運動部と文化部の活動が幅広く、全国大会へ進む部もあります。活動実績だけでなく、生徒が役割を分担し、自分たちで目標と運営方法を考えることが学校生活の学びになっています。
国際教育では、海外研修や姉妹校交流に加え、世界の高校生が水問題を考える国際会議「Water is Life」などに取り組んできました。海外大学を希望する生徒には、進路情報の提供や出願を支える専門的な支援があります。
渋谷教育学園幕張中の年間行事・学校生活
代表的な行事には、文化祭の槐祭、体育祭、宿泊研修、校外学習などがあります。校樹の槐は、まっすぐ育ちながら枝を広げる青年の姿を象徴するものとして定められました。
行事では生徒が企画や運営を担う場面が多くあります。準備の過程で意見を調整し、役割を果たす経験も、自調自考を実生活で学ぶ機会と位置づけられています。
渋谷教育学園幕張中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分・100点です。長めの文章を読み、選択、抜き出し、記述、漢字など複数形式の問いに答えます。本文の細部と文章全体の関係を行き来しながら、筆者や登場人物の考えを正確に捉える力が必要です。
記述では、傍線部の近くを写すだけでは足りません。設問が尋ねている理由、変化、対比を確かめ、離れた箇所も含めて根拠を組み合わせます。字数制限がある場合は、先に答えの中心を一文で決めてから、必要な根拠だけを加えてください。
文章には、現代社会、科学、文化など受験生の日常から少し離れた題材も使われます。知らない話題でも、語句の定義、具体例、対比、結論という文章の構造を追えば読めます。日頃から説明文と文学的文章の双方を読み、段落ごとの役割を短くまとめる練習が有効です。
過去問では、50分の使い方も記録してください。読み直しに時間を使いすぎず、設問から必要な範囲へ戻れるようにします。答案は本文の根拠が含まれているか、問いに対応した結論になっているか、主語と述語がつながっているかの3点で見直してください。
算数の入試傾向と対策
算数は50分・100点です。条件の多い速さ、場合の数、数の性質、平面・立体図形などが出され、解法を知っているだけでなく、その場で条件を整理する力が問われます。図や表を書き、途中の考え方を残して、部分点を得られる答案を作ってください。
理科の入試傾向と対策
理科は45分・75点です。実験や観察の結果、グラフ、会話文などを読み、未知の状況を既習知識と結びつけて考える問題が目立ちます。結論だけでなく、変化の理由を説明する練習が必要です。
社会の入試傾向と対策
社会は45分・75点です。地理、歴史、公民を横断し、統計、地図、文章資料を使って判断させます。用語を単独で暗記せず、時代背景、地域差、制度の目的まで関連づけて説明できるようにしてください。
まとめ 次年度入試に向けて
渋谷教育学園幕張は、入試でも学校生活でも、自分で情報を集めて考える姿勢を重視する学校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度一次入試は受験者1,901名、合格者649名、実質倍率2.9倍で、合格最低点は350点満点中199点だったこと
- 2027年度は一次が1月22日、二次が2月2日で、4科350点の入試が行われること
- 二次は募集約45名で2026年度の実質倍率が6.4倍だったため、一次から合格を取りに行く学習計画が重要であること
国語では、初めて読む題材でも文章の構造を捉え、複数の根拠を設問に合わせて組み直す力が必要です。過去問の記述答案は、正解例との語句の一致ではなく、根拠と結論の対応を基準に改善してください。

