東京都豊島区上池袋にある巣鴨中学校・巣鴨高等学校は、1910年に遠藤隆吉が開いた私塾「巣園学舎」を起点とする、完全中高一貫の私立男子校です。努力を重ねて自分の可能性を伸ばす「硬教育」を掲げ、学習、行事、心身の鍛錬を結びつけています。2026年春の卒業生は270名で、東京大学には既卒者を含む13名が合格し、そのうち11名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は巣鴨中学校・巣鴨高等学校の公式発表資料および四谷大塚の公表データ)
巣鴨中学校の2026年度入試結果データ
2026年度は、2月1日午前のⅠ期、同日午後の算数選抜、2日のⅡ期、4日のⅢ期を実施しました。
| Ⅰ期・2月1日午前 | 募集80名/志願253名/受験232名/合格93名/2.5倍/最低192点 |
| 算数選抜・2月1日午後 | 募集20名/志願598名/受験565名/合格281名/2.0倍/最低66点 |
| Ⅱ期・2月2日 | 募集100名/志願462名/受験329名/合格166名/2.0倍/最低203点 |
| Ⅲ期・2月4日 | 募集40名/志願318名/受験216名/合格70名/3.1倍/最低211点 |
| 満点 | 4科入試300点/算数選抜100点 |
| 合格最高点 | Ⅰ期251点/算数選抜95点/Ⅱ期262点/Ⅲ期254点 |
4科入試の最低点はⅠ期192点、Ⅱ期203点、Ⅲ期211点でした。後半回ほど必要得点が上がり、Ⅲ期は実質倍率も3.1倍でした。
巣鴨中学校の試験科目と配点
Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期は4科300点、算数選抜は算数1科100点です。
| 4科入試・算数 | 50分・100点 |
| 4科入試・国語 | 50分・100点 |
| 4科入試・社会 | 30分・50点 |
| 4科入試・理科 | 30分・50点 |
| 算数選抜 | 60分・100点 |
| 4科合計 | 160分・300点 |
4科入試では国語と算数が各100点で、合計の3分の2を占めます。算数選抜は1科だけで判定するため、同じ学校でも必要な準備と時間配分が大きく異なります。
2027年度の正式な入試日程と募集要項は、2026年8月20日時点で公式サイトに公表されていません。公式サイトに掲載されている日程表は2026年度の参考情報であり、次年度の確定情報として扱わないでください。
巣鴨中学校の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚が公表する2027年入試対応のAライン80偏差値は、複数回のうち最高値が次のとおりです。
| 四谷大塚80偏差値・最高 | 65 |
| Ⅰ期・2月1日 | 検索一覧では55の掲載もあり、試験回の確認が必要 |
| 日能研R4 | 2027年入試用の確定値を公表資料で確認できず |
| SAPIX80 | 2027年入試用の確定値を公表資料で確認できず |
最高値は算数選抜など難度の高い回を含む可能性があります。学校名だけで一つの偏差値と考えず、Ⅰ期、算数選抜、Ⅱ期、Ⅲ期のどれを受けるかに合わせて判断してください。
巣鴨高校の大学合格実績【2026年春・最新】
学校が2026年4月15日現在で公表した合格者数です。括弧内は現役合格者で、延べ人数を含みます。
| 卒業生数 | 270名 |
| 東京大学 | 13名(現役11名) |
| 京都大学 | 5名(現役数は公表表で確認できず) |
| 一橋大学 | 5名(現役5名) |
| 東京科学大学 | 7名(現役4名、医学部医学科3名を含む) |
| 国公立大学医学部医学科 | 18名(現役10名) |
| 早稲田大学 | 83名(現役64名) |
| 慶應義塾大学 | 53名(現役41名) |
| 上智大学 | 23名(現役17名) |
| 東京理科大学 | 78名(現役32名) |
医学部医学科は国公立18名、私立69名、海外1名の合計88名で、現役は37名でした。同じ受験生が複数大学に合格するため、合格者数は進学者数ではありません。
巣鴨中の歴史と沿革
1910年、文学博士の遠藤隆吉が現在と同じ上池袋の地に私塾「巣園学舎」を開きました。1922年に巣鴨中学校を創立し、その後の学制改革を経て中学校と高等学校を備える学校となりました。
遠藤隆吉は、努力によって持てる力を伸ばす男子教育を目指しました。100年を超える歴史の中で、学習だけでなく、身体と精神を鍛える行事を学校文化として受け継いでいます。
巣鴨中の教育方針と校風
学校が掲げる硬教育は、困難を避けず、努力を積み重ねて自分の可能性を伸ばす教育です。単に厳しく管理するという意味ではなく、自分で目標を持ち、最後まで取り組む姿勢を育てます。
- 継続的な努力で基礎学力を高めること
- 行事や部活動で心身を鍛えること
- 国際社会で必要な視野、語学力、表現力を育てること
中高6年間の早期教育カリキュラムで学習を進め、大学受験に対応します。同時に、問題を見つけて解決する力や、自分の立場を根拠とともに表現する力も重視します。
巣鴨中の施設・学習環境
上池袋の校地には、普通教室、理科実験室、図書館、講堂、体育館、運動施設などがあります。中高6学年が同じ校地で学び、授業、部活動、行事に利用します。
ギムナシオンと呼ばれる体育館は学校行事や運動にも使われます。学習設備だけでなく、日常的に身体を動かし、仲間と活動する環境を整えています。
巣鴨中の部活動・課外活動
運動部と文化部があり、中学生と高校生が競技、研究、演奏、制作などに取り組みます。部活動を通して技術だけでなく、礼節、継続、役割への責任を学びます。
大会や発表に向けて目標を立て、練習や研究を積み重ねます。学習時間との両立を考え、自分で生活を整えることも硬教育の実践です。
巣鴨中の年間行事・学校生活
代表的な伝統行事には、大菩薩峠越え強歩大会、巣園流水泳学校、寒稽古があります。自然や寒さの中で自分の限界と向き合い、仲間と励まし合って課題を乗り越えます。
文化祭や体育祭、校外学習、研修行事も行います。強歩や水泳は体力だけを競うものではなく、準備、健康管理、安全への配慮、最後まで続ける意志を学ぶ機会です。
巣鴨中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
4科入試の国語は50分100点です。説明的文章と文学的文章を中心に、漢字、語句、選択、抜き出し、記述を組み合わせます。算数選抜には国語がありません。
説明的文章では、具体例が何を説明するために置かれているかを考え、段落ごとの要点をつなぎます。文学的文章では、人物の言動と場面の変化を根拠に、心情とその理由を説明してください。
記述では、本文の表現を使いながら、設問が求める関係へ組み直します。問いが「なぜ」と聞いているのに心情だけを書くなど、答え方のずれを防ぐことが重要です。
Ⅰ期、Ⅱ期、Ⅲ期で文章と設問の難度は同じではありません。受験する回ごとに時間を測り、漢字、読解、記述へ使った時間と失点原因を記録してください。
算数の入試傾向と対策
4科入試は50分100点、算数選抜は60分100点です。数の性質、速さ、場合の数、図形などを通して、処理力と筋道立てて考える力を問います。
算数選抜は1科だけで合否が決まるため、難問への発想だけでなく、途中の標準問題を落とさない正確さが必要です。式と図を残し、検算する時間を確保してください。
理科の入試傾向と対策
理科は30分50点です。物理、化学、生物、地学の知識を、実験、観察、図表、計算に応用します。
問題文が長い場合も、変えた条件とそろえた条件を分けます。グラフの軸、単位、増減を確認し、知識だけで早合点しないようにしてください。
社会の入試傾向と対策
社会は30分50点です。地理、歴史、公民から、地図、統計、史料、時事的な話題を使って出題します。
用語を単独で覚えず、地域、年代、原因、影響をつなげます。短い時間で資料を読むため、見出し、出典、単位を先に確認してください。
複数回を受ける場合も、同じ解き方を繰り返すだけでは足りません。直前の入試で見つかった弱点を整理し、次の回までに修正する手順を決めてください。
まとめ 次年度入試に向けて
巣鴨中学校は、継続的な努力と心身の鍛錬を重視する完全中高一貫の男子校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は4科3回と算数選抜を実施したこと
- 4科入試では国語と算数が各100点で全体の3分の2を占めること
- 2026年春は東大13名、国公立医学部医学科18名が合格したこと
国語では、文章の根拠を設問の聞き方に合わせ、理由や変化が明確な一文へまとめる練習を重ねてください。

