横浜市中区滝之上にある聖光学院中学校・高等学校は、1958年に創立された私立男子校です。カトリックの精神にもとづく「人格の尊厳と愛」を掲げ、学習だけでなく体験、奉仕、行事を通じた人格形成を重視しています。2026年春は東京大学に93名が合格し、うち現役は85名でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年度入試の日程と偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は聖光学院中学校高等学校の公式発表資料および四谷大塚などの公表データ)
聖光学院中学校の2026年度入試結果データ
一般入試は第1回と第2回の2回です。2026年度の学校公表値は次のとおりでした。
| 第1回 | 2月2日/募集175名 |
| 第1回の応募・受験・合格 | 677名・640名・214名 |
| 第1回の実質倍率 | 約3.0倍 |
| 第1回の最高点・最低点 | 400点・312点(500点満点) |
| 第2回 | 2月4日/募集50名 |
| 第2回の応募・受験・合格 | 698名・585名・107名 |
| 第2回の実質倍率 | 約5.5倍 |
| 第2回の最高点・最低点 | 390点・328点(500点満点) |
第1回は受験者640名を合格者214名で割ると約2.99倍、第2回は585名を107名で割ると約5.47倍です。第2回は募集人員が少なく、合格最低点も第1回より16点高くなりました。
帰国生入試は別枠で実施されます。この記事の倍率と合格点は、4科目で受験する一般入試だけを扱っています。
聖光学院中学校の試験科目と配点
第1回と第2回は同じ4科目で、合計500点満点です。
| 国語 | 60分・150点 |
| 算数 | 60分・150点 |
| 理科 | 40分・100点 |
| 社会 | 40分・100点 |
| 合計 | 200分・500点 |
国語と算数が各150点で、2科目の合計が全体の60パーセントを占めます。理科と社会も各100点あるため、苦手科目をそのままにして国算だけで補う受験計画には無理があります。
2027年度入試は、第1回が2027年2月2日、第2回が2月4日です。募集人員は第1回175名、第2回50名で、試験科目、時間、配点は2026年度と同じです。
聖光学院中学校の偏差値(2027年入試用)
2027年入試用の主要模試による合格可能性80パーセントの目安は次のとおりです。
| 四谷大塚 第1回・第2回 | 71・70 |
| 日能研 第1回・第2回 | 69・70 |
| SAPIX 第1回・第2回 | 66・67 |
第1回と第2回の難易度差は、模試によって評価が異なります。母集団と算出方法も違うため、塾をまたいだ数字の比較ではなく、同じ模試内で志望順位と併願日程を検討してください。SAPIXの数値はリセマム掲載のSAPIX提供データです。
聖光学院高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年3月の卒業生数は228名です。学校の2027年度入試資料に掲載された2026年春の主な大学合格者数は次のとおりです。
| 東京大学 | 93名(現役85名) |
| 京都大学 | 7名 |
| 一橋大学 | 6名 |
| 東京科学大学・工学系 | 2名(医学系は医学部医学科の欄に計上) |
| 国公立大学医学部医学科 | 現役26名(合計は公表資料で確認できず) |
| 早稲田大学 | 173名 |
| 慶應義塾大学 | 115名(医学部7名を含む) |
| 海外大学 | 15名 |
東京大学の現役85名は卒業生228名の約37パーセントにあたります。学校資料では大学別の進学者数も公表されており、現役182名と既卒31名を合わせた213名が2026年度の大学進学者です。
進学先では東京大学93名、早稲田大学33名、慶應義塾大学13名などが示されています。合格者数と進学者数は意味が異なるため、記事内で混同しないよう分けて扱います。
聖光学院中の歴史と沿革
設立母体であるキリスト教教育修士会は、19世紀初頭にフランスで創設されました。日本では1954年に国際聖マリア学園、1956年にさゆり幼稚園が設けられ、1958年4月に聖光学院中学校が創立されました。高校は1961年に開校しています。
現在は高校からの募集を行わない完全中高一貫校です。カトリックの価値観を基礎としながら、信条や背景の違いを越えて他者を尊重し、社会に奉仕できる人を育てています。
聖光学院中の教育方針と校風
建学の精神は、人格の尊厳を重んじ、高尚で有能な社会の一員を育成することです。学校生活では「Be Gentlemen」という言葉が掲げられ、自律、礼節、他者への配慮を日々の行動に結びつけます。
6年間を2年ずつの前期、中期、後期に分けています。中学1・2年は生活と学習習慣を整え、中学3年・高校1年は自律的な学習と表現力を伸ばし、高校2・3年は進路に応じた学習を深めます。
聖光学院中の施設・学習環境
校舎は長期にわたって使い続ける「100年建築」の考え方で整備されています。教室、理科実験室、図書館、講堂、体育館、食堂、グラウンドなどが一体となり、授業と課外活動の両方に使われています。
図書館では資料を探すだけでなく、授業や探究活動につながる読書環境が用意されています。校内の設備を完成品として受け取るのではなく、生徒が使い方や学校文化を育てていくことも重視されます。
聖光学院中の部活動・課外活動
運動部と文化部に加え、生徒が自分たちで設立する公認団体があります。既存の枠にない関心でも、仲間を集めて活動へ発展させられる点が特徴です。
自由参加の体験講座「聖光塾」では、自然観察、天体観測、茶道、バイオ実験、裁判傍聴、プログラミングなど、通常授業の枠を越えた講座が開かれます。知識を覚えるだけでなく、専門家や実物に触れて問いを深めます。
聖光学院中の年間行事・学校生活
聖光祭、体育祭、キャンプ、古都研修、海外研修など、学年や学校全体で取り組む行事があります。聖光祭は展示、舞台発表、部活動の発表などを生徒主体で準備する学校行事です。
宗教行事や奉仕活動も学校生活の一部です。行事を単発の催しで終わらせず、他者の立場を考え、役割を引き受ける経験へつなげています。
聖光学院中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は60分・150点です。2026年度は文学的文章として川邉徹『ヒカリノオト』、説明的文章として村上隆『文化財の未来図』が出題されました。漢字や語句を含む知識問題と、文学的文章、説明的文章を組み合わせる構成です。
学校が公式解説で示している中心は、書かれた言葉の細部から、直接書かれていない関係や葛藤を組み立てる力です。本文から離れた感想ではなく、会話、説明、対比など複数の手がかりを結びつけて答えます。
選択肢問題では、本文の一部に合っているだけの選択肢を避けなければなりません。選択肢を短い要素に分け、本文の根拠と一つずつ照合してください。記述では結論を先に定め、根拠がその結論を支えているかを確認します。
文章量と選択肢の情報量が多いため、過去問演習では読む時間、解く時間、見直す時間を分けて記録します。知識問題を確実に取り、長文問題に使える時間を残すことも重要です。
算数の入試傾向と対策
算数は60分・150点で、小問集合1題と大問4題を合わせた5題構成が基本です。数の性質、場合の数、比、速さ、平面図形、立体図形などから出題されます。
作図や思考過程を書かせる問題があり、正しい式や図には途中点が与えられます。典型問題を素早く処理したうえで、条件を図や表へ整理し、粘り強く考える練習をしてください。
理科の入試傾向と対策
理科は40分・100点です。知識に加えて、実験、観察、図、グラフから規則を見つけ、自分の考えを正確な言葉で伝える力が求められます。
2026年度の公式解説では、キャベツの葉のつき方やウニの体の構造を題材にした問題が扱われています。身近な生物や現象を図にして考え、条件を変えた結果を予想する学習が有効です。
社会の入試傾向と対策
社会は40分・100点です。2026年度は公民分野を中心に、持続可能な開発目標、資源、憲法などを日常生活やニュースと結びつけて問いました。
暗記した用語だけで判断せず、文章や資料から初めて見る言葉の意味を推定する力が必要です。時事問題は出来事の名称だけでなく、背景、対立する考え、社会への影響まで整理してください。
まとめ 次年度入試に向けて
聖光学院中学校は、学力と人格形成を分けず、授業、体験講座、行事を通じて自律した人を育てる男子校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は第1回が約3.0倍、第2回が約5.5倍で、第2回の合格最低点は328点だったこと
- 2027年度入試は2月2日と4日に実施され、科目、配点、募集人員が公式発表済みであること
- 4科目とも資料や条件を読み取り、考え方を説明する力が必要であること
国語では、本文の細部を根拠に、直接書かれていない関係を組み立てる力が問われます。選択肢でも記述でも、答えの各要素を本文と照合する習慣を身につけてください。

