東京都新宿区馬場下町にある早稲田中学校・高等学校は、1895年に大隈重信の教育理念にもとづき、坪内逍遙を中心に創設された私立男子校です。早稲田大学の系属校で、卒業生のおよそ半数が推薦で同大学へ進む一方、東京大学をはじめとする他大学も受験します。2026年春の卒業生は316名で、東京大学には既卒者を含む37名が合格し、そのうち29名が現役でした。この記事では、2026年度入試の結果、2027年入試用の偏差値、2026年春の大学合格実績、科目別の傾向と対策を、公表資料にもとづいてまとめて解説します。
(2026年8月更新/出典は早稲田中学校・高等学校の公式発表資料および四谷大塚の公表データ)
早稲田中学校の2026年度入試結果データ
一般入試は2月1日と3日の2回です。学校公式資料が公表した受験者数、追加合格者を含む合格者数、合格最低点を整理します。
| 第1回・2月1日 | 募集200名/志願855名/受験749名/合格242名/約3.1倍/最低135点 |
| 第2回・2月3日 | 募集100名/志願1436名/受験1003名/合格249名/約4.0倍/最低138点 |
| 満点 | 各回200点 |
| 合格最高点 | 公式結果資料で確認できず |
第2回は志願者1436名、受験者1003名で、実質倍率は約4.0倍でした。複数回入試でも問題と合格最低点は異なるため、第1回と第2回を分けて過去問の得点を管理してください。
早稲田中学校の試験科目と配点
第1回と第2回は同じ科目、時間、配点です。国語と算数を各60点、社会と理科を各40点とします。
| 国語 | 50分・60点 |
| 算数 | 50分・60点 |
| 社会 | 30分・40点 |
| 理科 | 30分・40点 |
| 合計 | 160分・200点 |
2026年度の合格者平均は、第1回が145.2点、第2回が147.8点でした。4科合計の得点率だけでなく、国語と算数の60点科目で安定して得点することが必要です。
学校公式の2027年度入試概要では、第1回を2月1日、第2回を2月3日に行い、募集人員をそれぞれ男子200名、100名としています。応募の際は、出願ページに掲載される募集要項の正本も確認してください。
早稲田中学校の偏差値(2027年入試用)
四谷大塚が公表する2027年入試対応のAライン80偏差値は次のとおりです。
| 第1回・2月1日 | 公表ページで個別値を確認できず |
| 第2回・2月3日 | 68 |
| 日能研R4 | 2027年入試用の確定値を公表資料で確認できず |
| SAPIX80 | 2027年入試用の確定値を公表資料で確認できず |
第2回は募集100名に対して受験者が多く、偏差値も高くなります。第1回と第2回を同じ安全度として扱わず、各回の合格最低点と自分の得点差を確認してください。
早稲田高校の大学合格実績【2026年春・最新】
2026年春の卒業生は316名です。155名が早稲田大学へ推薦進学し、2名が指定校推薦で慶應義塾大学へ進学しました。次の合格者数には一般選抜などによる延べ人数を含みます。
| 卒業生数 | 316名 |
| 早稲田大学への推薦進学 | 155名 |
| 東京大学 | 37名(現役29名・既卒8名) |
| 京都大学 | 3名(現役1名・既卒2名) |
| 一橋大学 | 3名(現役2名・既卒1名) |
| 東京科学大学 | 14名(現役12名・既卒2名) |
| 国公立大学医学部医学科 | 学校資料で独立した合計を確認できず |
| 早稲田大学 | 254名(現役240名・既卒14名、推薦進学を含む) |
| 慶應義塾大学 | 61名(現役49名・既卒12名) |
早稲田大学の推薦枠を利用する生徒と、他大学を受験する生徒が同じ学校で学びます。学校によると、近年は卒業生の約50%が早稲田大学へ推薦で進学し、現役の大学進学率は推薦と他大学進学を合わせて約80%です。
早稲田中の歴史と沿革
早稲田中学校は1895年、大隈重信の教育理念にもとづき、坪内逍遙を中心として創設されました。早稲田大学とは別の学校法人として歩み、1979年に早稲田大学の系属校となりました。
1981年度の高校卒業生から早稲田大学への推薦入学制度が始まりました。大学の付属校として全員が内部進学するのではなく、推薦進学と他大学受験を両立することが現在の特色です。
早稲田中の教育方針と校風
6年間を2年ずつに分け、中学1・2年で生活習慣と学習の基礎、中学3年・高校1年で実力養成、高校2・3年で応用力の完成を目指します。全員が大学進学を希望することを踏まえながら、教養と人間的な成長を重視します。
- 6年間で心身の自然な成長と学力向上を図ること
- 進路と適性に応じた学習を高学年で深めること
- 生徒会、クラブ、行事で自主性と創造性を育てること
中高の生徒が一緒に活動する場が多く、先輩と後輩の関係を通じて学校文化を受け継ぎます。推薦枠があっても日常の学習を軽く扱わず、校内成績と自分の進路を結びつけて考えます。
早稲田中の施設・学習環境
新宿区馬場下町の校地には、普通教室、理科実験室、音楽・美術・情報教室、記念大教室、誠ホール、図書館があります。図書館の蔵書は約6万冊です。
運動施設にはアリーナ、柔道場、剣道場、プール、屋上運動場、人工芝グラウンド、弓道場などがあります。都市部の校地に学習と運動の設備を集約し、中高6学年が利用します。
早稲田中の部活動・課外活動
生徒会とクラブ活動は中高合同で行われます。運動部と文化部があり、競技、音楽、研究、表現など幅広い分野で先輩と後輩が活動します。
クラブ活動では生徒の自主性と創造性を重視します。顧問の指導を受けながら、生徒自身が目標、練習、発表を考え、学習との両立を図ります。
早稲田中の年間行事・学校生活
代表的な行事には、文化祭の興風祭、体育行事、林間学校、研修、芸術鑑賞などがあります。興風祭ではクラブやクラスが展示、研究発表、舞台企画を行います。
学校行事は、教員から与えられた内容をこなすだけでなく、生徒が役割を分担し、準備と運営を進めます。外部の来場者に伝える経験を通して、企画力と説明力を育てます。
早稲田中学校の入試問題の傾向と対策
国語の入試傾向と対策
国語は50分60点です。説明的文章と文学的文章を中心に、漢字、語句、選択、抜き出し、記述を組み合わせます。長文を読みながら、本文全体の論理や人物の変化をつかむ必要があります。
説明的文章では、話題、具体例、対比、筆者の主張を段落ごとに整理します。文学的文章では、会話や行動だけでなく、前後の場面と他者との関係を見て心情を説明してください。
記述では、本文の言葉を使いながら、問いに必要な関係へ組み直します。理由を問われたら原因と結果、変化を問われたら変化前と変化後を答案に入れます。
60点科目のため、一問の失点を過度に恐れて時間を使いすぎないことも重要です。過去問では大問ごとの時間を記録し、記述を空欄にせず、残り時間で根拠を確認する手順を作ってください。
算数の入試傾向と対策
算数は50分60点です。計算、割合、速さ、場合の数、数の性質、図形などから、標準問題と考える問題を組み合わせます。
図や途中式を残し、条件の読み落としを防ぎます。解ける問題を確実に取り、難しい問題へ戻る時間配分を過去問で固定してください。
理科の入試傾向と対策
理科は30分40点です。4分野の基本知識に加え、実験、観察、図表、計算を使って考えます。短時間で問題文を整理する速さが必要です。
結果を覚えるだけでなく、条件と原因を説明します。図表では軸と単位を確認し、計算は使った数値の意味を見直してください。
社会の入試傾向と対策
社会は30分40点です。地理、歴史、公民を横断し、地図、統計、写真、史料、時事的な題材を使います。
用語を単独で暗記せず、場所、年代、背景、影響を結びつけます。資料に書かれた事実と、自分の知識から判断した内容を分けて答えてください。
2回とも出願する場合は、第1回の演習結果を第2回の準備へつなげられるよう、失点原因を科目別に整理してください。修正する順序も決めます。
まとめ 次年度入試に向けて
早稲田中学校は、早稲田大学への推薦進学と他大学受験を両立する系属校です。受験生と保護者の方が押さえておきたい要点は次の3点です。
- 2026年度は第1回約3.1倍、第2回約4.0倍だったこと
- 2027年度は2月1日に200名、2月3日に100名を募集すること
- 2026年春は卒業生316名のうち155名が早稲田大学へ推薦進学したこと
国語では、複数の本文根拠を問いの条件に合わせ、短く正確な一文へまとめる練習を続けてください。

