早稲田アカデミーは、1974年に設立された中学受験から大学受験まで対応する大手進学塾で、関東地方を中心に展開しています。少人数制の熱血指導と志望校別対策、四谷系教材とオリジナル教材を活用した指導で知られ、特に共働き家庭から面倒見の良さで高い評価を得ています。
早稲田アカデミーは、1975年7月に創業者が東京都杉並区阿佐谷南で小中学生向けの学習指導を始めたことに端を発します。1976年3月に「早稲田大学院生塾」として正式に開校し、1979年7月に株式会社化しました。その後、1985年12月に現在の「株式会社早稲田アカデミー」に商号を変更しています。1989年2月には四谷大塚と準拠塾契約を締結し、1997年9月には提携塾契約へと発展させ、中学受験指導の強化を図りました。このように、早稲田アカデミーは創業以来、着実に成長を遂げ、中学受験指導の分野で重要な地位を築いてきました。
早稲田アカデミーの指導の特徴は、「本気でやる子を育てる」という教育理念に基づいた熱血指導と手厚いサポートにあります。体育会系で元気で明るい先生が多く、生徒との距離が近いことが特徴的です。また、四谷大塚のカリキュラムとオリジナル教材を効果的に活用しています。宿題量が多く、通塾日数も比較的多いため、生徒の自立心と時間管理能力の育成にも力を入れています。さらに、個別指導部門では、生徒一人ひとりの目標や現在の成績に合わせてオーダーメイドのカリキュラムを作成し、難関校合格に向けた緻密な受験データ分析に基づいた進路指導を行っています。
早稲田アカデミーは、中学受験を「親子の受験」と捉え、保護者への手厚いサポートを提供しています。塾と保護者の距離が近く、信頼関係を築きやすい環境が整っています。定期的な保護者会や個別相談を通じて、お子様の学習状況や進路について詳細な情報共有が行われます。また、塾側から保護者の役割について具体的なアドバイスがあり、低学年時は学習に寄り添い、高学年になるにつれて精神面のサポートに重点を置くよう提案しています。
早稲田アカデミーの学年別カリキュラムは、生徒の発達段階に合わせて段階的に構成されています。小学校低学年では基礎学力の定着を重視し、高学年になるにつれて受験に向けた専門的な学習へと移行します。特に、5年生からは本格的な受験対策が始まり、教科ごとの授業時間が増加し、より高度な内容が扱われます。
生徒の学力を定期的に測定し、適切な指導を行うために週テストと組分けテストを実施しています。週テストは毎週行われ、直近の学習内容の理解度を確認します。一方、組分けテストは四谷大塚と連携して5週間に1度実施され、より広範囲な学力評価を行います。このテストは入試本番さながらの環境で行われ、2万人以上の中学受験生と競争することで、生徒の相対的な学力位置を把握し、学習意欲を高める効果があります。また、組分けテストの結果に基づいて、生徒は適切な難易度のクラスに配置され、効果的な学習が可能となります。
早稲田アカデミーでは、小学6年生を対象とした「NN(何がなんでも)志望校別コース」を4月から開講しています。このコースは、御三家・早慶・難関中志望者向けのハイレベルな学習環境を提供し、各学校の出題傾向を徹底的に分析した専門講師陣が、テキスト開発から授業まで一貫して担当します。特徴として、同じ志望校の生徒を成績別にクラス分けし、リアルな競争空間を実現することや、最新の入試傾向に合わせたオリジナルテキストの使用、保護者会や個別相談、面接練習などの手厚いサポートが挙げられます。また、直前1カ月は入試本番の疑似体験として、そっくり形式のテスト5本勝負で総仕上げを行うなど、合格に向けた綿密な対策が施されています。
早稲田アカデミーは、体育会系の元気な雰囲気が特徴的で、活発で積極的な子供に適している一方、おとなしい性格の子供には合わない可能性があります。熱血指導を好み、競争的な環境で学ぶことを好む生徒には最適ですが、自分のペースを保ちたい子供にとってはストレスになる場合があります。また、大量の宿題をこなす能力や、長時間の拘束に耐えられる体力が必要とされます。早稲田アカデミーは高い目標設定と難関校への合格を重視するため、中堅校を志望する生徒には必ずしも適していない可能性があります。保護者は子供の性格と学習スタイルを慎重に考慮し、早稲田アカデミーが適切な選択肢かどうかを判断する必要があります。