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【大手塾のウラ事情】塾の料金表がわかりづらいのはなぜ?|通塾にかかる費用項目から比較の仕方まで

特に大手塾の料金表は複雑怪奇。しかもそこに掲載されていない費用が発生することもあります。

そういったわかりづらい料金表にするには事情があります。

大手学習塾で管理職を長年勤め、料金設定の裏の裏まで知り尽くした

私が塾の価格設定上の事情をしっかり把握して正しい料金比較をするためのコツをおしらせします。

本記事は以下のような方にお役立ていただける内容です。

現在学習塾を検討中。通塾にかかる費用をしっかり比較して塾選びをしたい保護者の方

教育費用をしっかり通年で把握して家計管理をきっちりと行いたい保護者の方

塾選びにおける料金比較の重要性

これから塾を選ぼうと考えている方に是非ご注意いただきたいのが

通塾にかかる費用の確認です。

「教育にかける費用だから金額なんて気にしていられない!」という考えは捨てましょう。

相手は民間サービス企業。そういった価値観を持った顧客の足元を見てきます。

言われるがままに追加のオプションなど取り続けた結果、毎月莫大な金額が

請求されて、、、などということは珍しくありません。

しっかりと他の塾との料金比較をして適正な価格で受講できるよう調査・検討をしましょう。

通塾トータルコスト(中学受験の場合)

特にコストがかかると言われる中学受験を例に見ていきます。

仮に小学4年生から3年間通塾した場合のコストは一般的に以下のような形になります。

中学受験にかかる年間コスト

塾の授業料その他
小学4年生年 約40万円年 約10万円
小学5年生年 約50万円年 約10万円
小学6年生年 約100万円年 約30万円
受験期受験料 約10万円
(3~5校を受験)
2021年12月5日日経ヴェリタスの記事より
※「その他」は教材費、夏期や冬期の講座、模試代など

3年間で250万円程度の負担は覚悟する必要があります。

私の実感ではこれでもかなりオプション講座などを抑えたケースだと思います。

志望校別講座、夏期合宿、GW・正月など時期ごとの特訓、個別指導の追加、などを加えますと

さらに大きくコストが高まる可能性は十分にあります。

塾の費用項目の複雑さ

塾の費用は複雑で一見してもトータルコストがわからないようになっています。

意図的にそうしているのかと疑いたくなるほどです。

消費者としてそのあたりは妥協せずに小さなことまで確認をしておくことをお勧めします。

まず念頭に置いておくべきことは

「授業料「月謝」・「受講料」など表記はさまざま)

は通塾コストの一部に過ぎない!

という事実です。

では「授業料」以外にどのようなコストが発生するのでしょうか。

例えば以下のような費用項目が大手塾ではよく請求されます。

・入塾金

・教材費

・○○維持費(システム、施設、安全管理等々名目は様々)

・季節講習費

・オプション講座(GW/お正月特訓、日曜特訓、志望校別対策)参加費

・模試・テスト費

こうした様々な費用は料金表に掲載されていないか、

小さく別枠で記載されているなど、見落としがちです。

後になって請求されてから「これは何の費用ですか?」と質問しても

「皆さんからいただいるものですから。」と受け流されてしまうことが多いです。

初めによく確認しておきましょう。

塾経営でかかるコスト=料金の設定基盤

では学習塾の料金はどのように決定されるのでしょうか。

それはその学習塾が経営上負担しているコストに左右されることになります。

消費者としては各学習塾がどこにどの程度のコストをかけているかを見定めることで、

それが受講料にどれほど転嫁されているのか予想が可能です。

受講する生徒にメリットのある投資をされているのか、

営業最優先の投資をしているのかを考えてみるとその塾の経営姿勢が見え隠れしてきます。

塾経営の3大コスト

人件費

  いわゆるプロ講師(定義があいまいですが一般的に専門性が高く経験豊富な講師を指します)や

  正規社員の比率が高い塾はそれだけコストが高まります。

  一方で大学生講師であればプロ・社員を雇用するコストに対して時給換算で半分以下、

  場合によっては4分の1程度で済みます。

  専門性の高い指導を希望するのであれば多少高くついてもプロ講師・社員比率の高い塾

  面倒見の良い、フレンドリーな関係を求めるのであれば安くて学生の多い塾という

  判断ができるかと思います。

家賃

  駅から近いかどうか、広さはどうか、内装はどうか、これらによって家賃は大幅に

  ことなります。大手チェーンでは企業ごとに「駅から徒歩○分以内」「1フロア○坪~○坪」など

  出店基準があります。いわゆる駅チカで高級マンションやビジネスオフィスの一角で教室を

  構える塾はそれだけでコストが高くつきますので月謝に転嫁されやすいです。

  環境的な居心地の良さ、安全面などを考えてそうした良い物件に入っている塾を選ぶか、

  多少駅から離れていたり、雑居ビルの中でやっている塾でも指導が良ければ良しとして、

  割り切ってコストが安そうな塾を探すか、物件の良しあしは一つの判断基準となりえます。

広告宣伝費

  塾経営でもう一つ膨大なコストが生じるのが「広告宣伝費」です。

  中でも一番大きなコストが生じるのがTVCMです。

  1年中TVCMを流している塾は多くありませんが、

  かなりのコストをここに投下していることになります。

  各塾年間で最も新規の塾生が集まる春先にはTVCMをはじめ、電車内広告、折り込みチラシ、

  WEB広告、など様々な広告を打ち出します。

  この広告の投下量で各塾の姿勢がわかります。

  TVCM一切なし、電車内でも駅でもほとんど広告を見かけないが、合格実績抜群の

  大手塾も珍しくありません。

  広告が多ければ新規の顧客が多く集まりますから教室に活気が出て、

  良い先生が配置されたり、クラスが細分化されやすいなどメリットもあります。

  一方でそういった広告はあまり力を入れず、内部からの紹介で

  塾生を増やしている塾が多く存在するのも事実。

  当然広告が多ければ授業料に転嫁されますので塾選びの判断材料の一つとして

  頭に入れておくとよいでしょう。

料金設定における大手塾のウラ事情

大手塾は民間企業として生き残りをかけた

シェアファイトに常にさらされています。

当然そこには価格競争の側面もあります。

新規顧客が最初に目にするいわゆる「授業料」は他の塾との比較に

さらされる部分ですので少しでも安く抑え価格競争で勝てるようにしたい。

その代わりその他のコストに比重をかけることで

見た目上は安く、でもしっかり売上は上がるように設定されているのです。

このような背景から、最初はあまりオプションを売り込まず、安く見せかけ、

しばらく通ってからもう辞めないだろうと

判断した頃にオプションを売り込んでくるような悪質なケースも珍しくありません。

したがってこれから塾をお探しになる方には

年間トータルコストを確認する!

ということを強くおすすめします。

良心的な塾ならお子さんの成長に必要な講座は小出しにせず、

最初からトータルコストを提示できるはず。

この部分で塾の誠実さを見定めておくことがとても大切です。

まとめ

ここまでいかがだったでしょうか。

しっかりと料金確認をして塾選びをしないと

みるみるうちにコストがかさみ、そうこうしているうちに

受験が近くなり辞めるに辞められない、という

塾に食い物にされる事態に陥ることになりかねません。

まだまだそういった売上至上主義(企業なのである意味当然ですが)の

塾は多く存在し、広告にお金をかけても指導の質を上げる投資はほとんどしない、、

などということも起きています。

適切な指導でお子さんを導いてくれる、そして適切な料金設定の塾が見つけられるよう

しっかりと調査。検討をしていきましょう。

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