「金継ぎ」という言葉をご存じでしょうか。
お恥ずかしながら私はこの言葉を知りませんでした。
破損してしまった陶器を継ぎ目に金を使って修復し、
美しく装飾し、蘇らせるというなんとも日本らしい伝統技術のようです。
世界でも珍しい技術のようで注目を集めているようです。
いわゆる「もったいない」精神で物を大切にする
日本の風土風習を象徴されるようで、日本人として誇らしいですね。
一方で、こういった我々のアイデンティティ(※1)を示す
素敵な言葉があまり知られていないことを残念にも思います。
「言葉が思考を司る(つかさどる※2)」と言いますが、
まさに自分たちの大切にしている信条、理念、考え方を
象徴するような言葉を知らないことは自分たちが何者なのかを
深く理解できていないということ。
せっかく素晴らしい文化を持っているのにそれを理解していないなんて、
本当にもったいない。
私自身まだまだ無数にある日本語のごく一部しかわかっていないのだと
いうことを自覚するとともに、生徒の皆さんに一つでも多くの言葉を身につけて
欲しいという願いを新たにしました。
と、こんなことを考えたのは↓の茂木健一郎氏の放送を聴いたため。
こんなきっかけを作ってくださった茂木健一郎さんに感謝です。
「アカウントID」「IDカード」などで使われるこの「ID」こそアイデンティティの略です。自分が何に所属している何者なのかを示すものということですね。「担当する生徒の成長こそがその教師にと手のアイデンティティだ。」などと②の存在理由として使われるケースもあります。若者が良く陥る気分や振る舞い、価値観が大きく左右されて自分がどういう人間なのかわからなくなってくることのことを「アイデンティティ・クライシス(自己喪失)」と呼ぶ場合もあります。今回の文章で使われているような「アイデンティティ」は個人としてのの自己同一性ということではなく日本人として諸外国人との違いを認識するという意味で「ナショナル・アイデンティティ」と呼ばれる場合もあります。