白百合学園中学校
白百合学園中学校は、東京都千代田区九段北に位置する伝統あるカトリック系の女子校です。「キリストの愛の教え」に基づく全人教育を理念とし、校訓「従順・勤勉・愛徳」のもと、知性と心、そして国際力を育む教育を提供しています。フランスのシャルトル聖パウロ修道女会を母体とするため、英語に加えてフランス語教育にも力を入れていることが大きな特色です。幼稚園から高等学校までの一貫教育を行い、2025年3月の卒業生171名のうち、東京大学6名をはじめとする難関大学に多数の合格・進学者を出しています。
白百合学園の沿革
白百合学園の歴史は、1878年にフランスのシャルトル聖パウロ修道女会の3人の修道女が函館に来日したことに始まります。1881年には神田猿楽町に学校が設立され、後に女子仏学校と名付けられました。1910年に仏英和高等女学校となり、1935年に校名を白百合高等女学校に改めました。学園は関東大震災や第二次世界大戦による空襲で校舎を失うなどの困難を乗り越え、1947年に学制改革により白百合学園中学校を、1948年に白百合学園高等学校を設置しました。2019年には講堂の隣にポーリニアンホールを新設し、現在も「すべての人に対してすべてとなる」というシャルトル聖パウロ修道女会の精神を受け継ぎ、キリスト教の価値観に基づいた教育を続けています。
2025年度 大学進学実績
白百合学園高等学校の2025年度の大学進学実績は、卒業生171名に対して優れた結果を示しています。国公立大学では、東京大学に6名(文科一類3名、文科二類2名、理科一類1名)、京都大学1名、東北大学1名、筑波大学2名、東京外国語大学2名、千葉大学4名(医学部・薬学部含む)など多数の合格者を出しています。私立大学では、早稲田大学や慶應義塾大学に文系・理工系ともに多くの進学者を輩出しているほか、上智大学、明治大学、立教大学、青山学院大学などの難関大学への合格者も多数です。医歯薬系にも強く、慶應義塾大学医学部、日本医科大学、順天堂大学、東京慈恵会医科大学などの医学部への合格者も出しています。また、白百合女子大学への推薦進学制度も整っており、多様な進路選択が可能です。
教育理念と方針
白百合学園の教育方針は、キリスト教精神に基づく全人教育を基盤としています。校訓である「従順・勤勉・愛徳」を通じて、生徒たちの知性と心を育むことを目指しています。校名の「白百合(フルール・ド・リス)」には、清らかでつつましい中にも一本芯の通った強い女性を育てるという願いが込められています。特筆すべきは外国語教育の充実度で、英語に加えてフランス語を必修とし、コリブリ(日仏高等学校ネットワーク)を通じた短期交換留学など、国際的な学びの機会も豊富に用意されています。また、中学から高校まで探究的な学びにも力を入れており、高校1年では「研究論文発表」を行うなど、生徒の主体的な学びを促す教育が実践されています。
充実した学習環境と進路サポート
白百合学園は、生徒の学習を支援する充実した環境を提供しています。2019年に新設されたポーリニアンホールは、最新の設備を備えた学習施設として機能しています。進路サポートとしては、さまざまな大学の先生方による学部・学科別模擬講義が行われ、生徒が自らの興味を具体的に深める機会が設けられています。夏期講習は本校教員による49講座が開講されるほか、放課後には「数学の部屋」(週2日)と「英語の部屋」(週1日)が開室され、生徒は教員に理解できるまで繰り返し質問できる環境が整っています。模擬試験やGTEC等の外部英語資格試験も計画的に実施され、大学受験に向けた面接や小論文・プレゼンテーションの個別指導もきめ細やかに行われています。
多彩な課外活動
白百合学園では、生徒の全人的な成長を促すため、多様なクラブ活動や課外活動が提供されています。学業との両立を図りながら、生徒たちは音楽、美術、スポーツなど様々な分野で才能を伸ばす機会を得ています。特に弦楽部は病院慰問演奏を行うなど、音楽活動が盛んです。また、囲碁部は全国高等学校囲碁選手権大会で団体戦準優勝を果たすなど、高い実績を誇っています。キリスト教精神に基づく教育の一環として、クリスマス奉仕活動などのボランティア活動にも積極的に取り組んでおり、生徒たちの社会性と奉仕の精神を育んでいます。
年中行事の魅力
白百合学園の年間行事は、生徒の成長と学校生活の充実を促す多彩なプログラムで構成されています。4月の入学式とオリエンテーションに始まり、6月には中学1年生から3年生と高校2年生の宿泊行事が実施されます。合唱祭は全校をあげての伝統行事で、指揮法の講習を受けた生徒たちが練習に取り組みます。10月には学園祭が開催され、生徒たちの創造性と協調性が発揮される機会となっています。球技スポーツ大会では学年を超えた交流が行われ、12月のクリスマス奉仕活動ではカトリック校ならではの精神を実践します。また、「インテリジェンスカフェ」では卒業生や各分野の専門家を招いた座談会が年に複数回開催され、生徒の視野を広げる機会となっています。日々の生活では、朝の「ごきげんよう!」の挨拶から始まり、お祈りや聖歌、聖書朗読など、カトリック校ならではの伝統が息づいています。
入試問題傾向
白百合学園中学校の一般入試は4教科で実施され、配点は国語100点・算数100点・社会75点・理科75点の合計350点満点です。2026年度入試では応募者225名、受験者174名、合格者93名で、合格最低点は211点(得点率60.3%)でした。海外帰国生入試も実施されており、2026年度は応募者64名、受験者62名、合格者39名でした。
算数
制限時間40分、配点100点です。大問5題の構成で、すべて応用問題が出題されます。割合と比、速さ、図形、場合の数、規則性などの分野が頻出です。時間が限られているため、途中式を「丁寧に」「素早く」書くことと、「解ける問題から解く」戦略が高得点への鍵です。2026年度の合格者平均点は75.1点でした。
国語
制限時間40分、配点100点です。問題量は標準的で小問数は20問前後、読解問題が中心です。40~60字の記述問題が多く出題され、正確な読解力と要点を簡潔にまとめる力が求められます。2026年度の合格者平均点は61.8点でした。
理科
制限時間30分、配点75点です。大問6問、総設問数30~40問程度と問題数が多いのが特徴です。物理・化学・生物・地学の4分野からバランスよく出題され、毎年記述問題も含まれます。教科書の内容を単に暗記するだけでは解けない、原理を理解し柔軟に考える力が求められます。2026年度の合格者平均点は48.6点でした。
社会
制限時間30分、配点75点です。大問3題で、50~60箇所以上の解答が求められ、試験時間に対して問題数が非常に多いのが特徴です。地理・歴史・公民の3分野から出題され、特に地理と歴史が重視されています。記号選択よりも用語記入や記述式が中心で、スピードが重要です。2026年度の合格者平均点は48.8点でした。








