2026年 サピックス7月度復習テスト(6年)国語 徹底解説
納富信留『対話の技法』×君嶋彼方『春のほとりで』
サピックス6年生の7月度復習テスト(国語)を、大問1の漢字から大問4の物語文まで通しで解説します。今回は説明的文章が納富信留『対話の技法』、物語文が君嶋彼方『春のほとりで』。どちらも「言葉のやりとり」と「人と人との関係」という共通のテーマを持った、非常に読み応えのある組み合わせでした。
本記事では、文章の構造を図解でつかんだうえで、設問ごとに「どこを根拠に選ぶのか」を示していきます。答案が返ってきたお子さんの復習用に、そのままお使いいただける構成にしました。
大問1 漢字の読み書き(20点・平均12.8点)
読み1問・書き9問の構成です。平均が満点の6割強にとどまっており、今回のテストで最初につまずきやすかった大問でした。とくに音読みの熟語で、同音異義語の書き分けが問われています。
- 1 所作(しょさ) 上品な所作を心がける。 正答率78%
- 2 門戸 すべての人にもんこが開かれている。 正答率51%
- 3 証券 しょうけん会社に就職する。 正答率61%
- 4 若干 目標までじゃっかんの不足がある。 正答率76%
- 5 横着 彼はおうちゃくな性格だ。 正答率79%
- 6 仁術 医はじんじゅつと言われている。 正答率49%
- 7 木綿 もめんの布でできた服を買う。 正答率80%
- 8 研修 会社のけんしゅうを受ける。 正答率54%
- 9 植樹 公園にしょくじゅするイベント。 正答率59%
- 10 精進 しょうじん料理を食べる。 正答率52%
ここで差がつきました
2「門戸」は「門戸を開く」という慣用的な言い方を知っているかどうかで決まります。「木戸」と書いてしまった答案が目立ちました。6「仁術」は「医は仁術なり」という有名な言葉。8「研修」は「検収」「検修」との書き分け、10「精進」は「精進料理」「精進落とし」といった語のかたまりで覚えているかが問われます。
漢字は一字ずつではなく、「意味のわかる短い言い回しごと」に覚え直すのが、この層の問題への最短ルートです。
大問2 語句・俳句(20点・平均13.9点)
2-1 意味に合う言葉を選ぶ
解答 イ 機微正答率49%
「機微(きび)」は、表面には現れにくい、こまやかな事情や心の動き。「人情の機微」はセットで覚えたい言い方です。ア「福音」はよい知らせ、ウ「契機」はきっかけ、エ「暗示」はそれとなく示すこと。
解答 エ 豪語した正答率85%
ア「示唆した」はそれとなく示す、イ「狼狽した」はうろたえる、ウ「危惧した」は心配する。意味の説明文がそのまま「豪語」の語義になっています。
解答 ア 怪訝な正答率92%
「怪訝(けげん)」は、事情がのみこめず不思議に思うようす。イ「執拗な」はしつこい、ウ「突飛な」は思いがけない、エ「気丈な」は気持ちがしっかりしている。
2-2 俳句の季語と季節
季語を抜き出し、季節を漢字一字で答える問題です。季語と季節の両方がそろって正解になります。
季語 朝顔/季節 秋
朝顔は夏に咲く花というイメージが強いのですが、俳句では秋の季語です。ここを取り違えた答案が非常に多く見られました。
季語 こがねむし/季節 夏正答率39%
大問2でもっとも正答率が低かったのがこの一句。「こがねむし(黄金虫)」は夏の季語です。虫は秋というイメージに引きずられて「秋」としてしまった答案が多かったと考えられます。
季語 さみだれ/季節 夏
「さみだれ(五月雨)」は旧暦五月に降り続く長雨、つまり梅雨のこと。夏の季語です。「五月」の字にひかれて「春」としないよう注意。
季語 山茶花/季節 冬
「山茶花(さざんか)」は冬の季語。椿とよく似ていますが、椿は春の季語です。
2-3 語群から選び、漢字に直す
解答 打算正答率78%
「打算的」は、損か得かを先に計算して動くようす。
解答 感傷正答率71%
「感傷的」は、ものごとに心を動かされて悲しくなりやすいようす。センチメンタル。
解答 相対正答率71%
「相対的」は、他と比べたうえでの評価であること。対義語は「絶対的」。説明的文章の頻出語なので、意味と対義語をセットで押さえておきましょう。
大問3 論説文 納富信留『対話の技法』(56点・平均25.0点)
出典について
納富信留(のうとみ・のぶる)氏は東京大学大学院人文社会系研究科教授で、古代ギリシア哲学、とくにプラトン研究の第一人者です。『対話の技法』(笠間書院・2020年11月刊)は、ソクラテスの対話を記したプラトン『対話篇』を出発点に、現代社会に必要な「真の対話」のあり方を十五回のテーマに分けて論じた一冊。今回の出題箇所は、その中でもオンラインでのやりとりとSNSを扱った部分です。
「オンラインでも対話はできるのか」という、受験生自身が体感として持っているテーマです。ただし筆者の答えは「できる/できない」の二択ではありません。「ある程度は可能であり、ある意味では無理だ」という、条件つきの結論をどう読み取るかが勝負でした。
文章の構造をつかむ
設問別解説
A ウ また正答率81%
B イ しかし正答率82%
Aの前は「顔が見えない環境でのやりとりは不安」「一人でしゃべっているような不自然さ」。Aの後は「画面で相手の顔が見えても、私を見ていないという違和感」。同種の例を付け加えているので「また」。
Bは、前が「遠隔のやりとりを機器で代替することは不可能」、後が「補完的な役割を果たし、より豊かな対話の手段となる」。評価が反転しているので「しかし」。
解答 私たちは実正答率57%
一つ目が「オンライン」から、二つ目が「状況が強い」からと示されています。二つ目はSNSと匿名性の話題。そこから話題が切り替わるのは「私たちは実に多様な仕方で他人と関わっています。」です。ここから「多様性」というキーワードが登場し、最終段落の主張へ一直線に進みます。
意味段落の切れ目を探すときは、キーワードが入れ替わる場所に注目するのが定石です。
解答 ウ正答率72%
直前に「私たちのコミュニケーションが情報のやりとりに尽きるとしたら、本当は顔の画像すら必要ありません」とあります。この仮定に対して「逆」だと言っているので、ウ「情報のやりとりをするだけならば、対話において顔の画像すら必要ないという考えに対して」が正解。
「逆」「しかし」の直前を精読するという、基本の型が通用する設問でした。
はじめ 身体の全体/終わり の人の語り正答率38%
抜き出す部分は「身体の全体からの反応や言葉の調子まで含むその人の語り」(26字)。
設問文が「対面でやりとりすることで、オンラインではわからない【 】を感じとることができるから。」となっているので、オンラインでは伝わらないものを指す名詞のかたまりを探します。「肌の温もりから人柄、気配や息遣いといった」まで含めると字数超過。字数指定が答えの範囲を決めてくれるタイプの問題です。
解答 ア 拡張した、あるいは融合した正答率41%
空欄の直前は「今まで対面の会話や議論と、通信機器を介しての伝達を大きく隔てていた感覚がオンラインでの対話で一気に消されて」。隔てていた壁が消えたのですから、コミュニケーションの範囲が広がり、二つが一つに溶け合ったことになります。
イ「改善した」・エ「成熟した」はよい方向への評価が入りすぎ。ここで筆者は良し悪しを述べていません。ウ「縮小した」は逆方向です。
解答 エ正答率52%
本文には「それぞれの語り手が教師とか部長とかママ友とかいった役割や肩書きに縛られていて、その立場からの発言が期待され、その期待に沿って発言しがちであった」とあります。
「暗黙」=気づかないうち、「制約」=周囲から要求され、自分にも課している。エ「人はそれぞれの役割に従った発言を気づかないうちに周囲から要求され、自らにも課して話す傾向にある」がぴたりと重なります。
アは「不自由さを感じている」が誤り。気づいていないからこそ「暗黙」です。イは「他者の意見を受け入れなくなる」、ウは「自らの発言を省みることを期待されている」がいずれも本文にありません。
解答 ウ正答率22%
大問3で最も正答率の低かった設問です。傍線部の直前に、筆者の考えるマナーの中身が書かれています。「対話相手を一人の人間として尊重し、たとえ顔は見えなくてもその人が生きている場面を想像しながら言葉を交わす」。
ウは「相手が遠慮がちに発言していたので何か理由があるのではと思いをはせ」。画面の向こうにいる相手の事情を想像している点が、本文の定義そのものです。
アは相手の時間を奪わない配慮であって「生きている場面を想像する」ではありません。イは「名前を出して発言するように要求した」が、むしろ匿名性を否定する行為。エとオは事実の確認・反論の作法であって、相手を一人の人間として想像することとは別の話です。
傍線部の直前に定義があることに気づけたかどうかで、大きく差がつきました。
解答 イ正答率48%
本文は「単独では真正の対話とは言えませんが、言葉をやりとりする広い状況を構成するものです」「切り離された場面だけで対話は成り立たないでしょう」。
イ「いつもの生活と切り離されて対話が成立することはなく、人は様々な場でありふれた言葉のやりとりをして関係を築き、対話を成立させている」が正解。
アは「多ければ多いほど質も高まる」という程度の言い過ぎ。ウは「会話は重視されてきた」という事実が本文にありません。エは「ありきたりのやりとりも正式な対話」としてしまっている点が、本文の「単独では真正の対話とは言えません」と真っ向から矛盾します。
記述正答率13%
大問3で最も正答率が低く、この文章の主張そのものを問う設問です。傍線部の直後の最終段落に根拠がまとまっています。
盛り込むべき要素
- 面と向き合って重要な話題を語り合う対話は、実は恵まれた特別な状況であり、いつでもどこでも実現できるわけではないこと
- オンラインなど身体的な関わりを持たないやりとりも、補足的な手段として使えること
- その結果、対話が成り立つ場面が広がり、対話の内容も豊かになること
解答例
面と向き合って重要な話題を語り合う対話は恵まれた特別な状況でしか実現できず、いつでもどこででも成り立つわけではないが、オンラインなど身体的な関わりを持たない言葉のやりとりも補足的な手段として用いれば、対話が可能になる場面を広げ、その内容を豊かにすることができるから。
「多様性がよいことだ」と一般論で書いてしまうと得点になりません。「本来の対話は特別な状況でしか成り立たない」という前提を書けたかどうかが分かれ目でした。
解答 3正答率72%
もどす文は「あるいは、いつもの自分とは違う設定で語るという変化や、遊び心があるのかもしれません。」
手がかりは二つ。ひとつは文頭の「あるいは」。直前に同じ形の推測が並んでいるはずです。3の直前は「遠慮なくより自由に思ったことを表現できるのかもしれません」。文末が「かもしれません」でそろいます。
もうひとつは、3の直後の「それらの良し悪しは別にして」。「それら」は複数を指すので、直前に少なくとも二つの事柄が並んでいなければなりません。脱文を入れることで「自由に表現できること」と「違う設定で語る変化や遊び心」の二つがそろいます。
指示語が複数形かどうかは、脱文挿入の強力な決め手です。
大問4 物語文 君嶋彼方『春のほとりで』(54点・平均27.3点)
出典について
君嶋彼方(きみしま・かなた)氏の『春のほとりで』(講談社・2024年8月刊)は、高校生たちの日々を描いた連作短編集です。「走れ茜色」「樫と黄金桃」「灰が灰に」「レッドシンドローム」「真白のまぼろし」「青とは限らない」の六編が収められています。今回の出題箇所は、内容から見て「真白のまぼろし」からの出題と考えられます。
近年の中学入試では、主人公が自分の醜い感情を自覚してしまう物語が非常に増えています。今回もその典型で、主人公・雛は最後まで「いい子」になりません。主人公に共感しようとすると読み違えるタイプの文章でした。
あらすじと登場人物
雛の心情変化を追う
設問別解説
解答 エ正答率83%
直前は「さっきから良かったしか言ってないけど」とつい鼻で笑ってしまった場面。褒め言葉を素直に受け取らず、皮肉で返したのですから、エが正解。
アの「お世辞だと決めつけて」は本文にありません。ウの「八つ当たり」はこの時点ではまだ起きていません。
解答 ウ正答率94%
「あの絵が脳裏に浮かんできて、また黒い感情がせり上がってくる」。直後には「嫉妬心から辛辣な言葉がつい飛び出す」ともあります。遠野の絵に対する嫉妬と、そこから生まれるくやしさ。ウが正解です。
解答 ア正答率50%
頷く直前に、雛は「でも、絵は、すごかった」「悔しかった。どうして私はうまく描けないんだろうって思った」と、遠野の実力と自分のふがいなさの両方を口に出して認めています。強がりが解けたからこそ、隠していた夢が自然と出てきたのです。アが正解。
イはこの時点で雛は遠野が漫画家志望だと知りません(頷いた後に遠野が「実はねえ、私もなんだ」と打ち明けます)。ウの「寄りそう優しさにふれて感動し」、エの「後悔し正直になるべきだ」は、いずれも本文に根拠がありません。
時系列を追えたかどうかで正答率が半分に割れた設問でした。
解答 エ正答率74%
「漫画を描くということは孤独な作業だと私は思っている」という自分のこだわりがある一方で、「眼前で、あの美しい絵が紡がれる瞬間を見たいという欲求」に負けた、という構図です。エが正解。
アの「遠野の優しさを実感し」、ウの「二人で意見を言い合った方が美しい絵を描ける」は、いずれも雛の動機ではありません。イの「プロの漫画家を目指すことを決めた」も、ここでの決断とはずれています。
解答 イ正答率67%
母はテレビから目を離さないまま「いっつも言ってるでしょー、漫画ばっかり描いてちゃダメなんだからねー」と、娘の報告の中身をまったく聞かずに自分の言い分を繰り返します。雛は「一気に熱が冷める」「嬉々として伝えた私が馬鹿みたいだ」と感じています。
怒りでも情けなさでもなく、「またこれか」という冷めた感情。イ「娘の夢に寄りそうわけでもなく、自分の思いのままに発言する母親に対してあきれる気持ち」が最も近い表現です。
解答 目の前の理解者を切り捨てる正答率42%
設問文は「自分だけで作った漫画で認められるために、遠野という【 】という意味。」
本文には「私は自分の絵で、自分の物語で、漫画を描きたい。認められたい。/そのためならば、目の前の理解者を切り捨てることなんて、容易なことだ。」とあります。設問文の「自分だけで作った漫画で認められるために」が、本文の「認められたい。そのためならば」と対応していることに気づけば、直後の表現がそのまま入ります。
設問文の言い換えを本文とつき合わせる、抜き出しの基本作業がそのまま得点になる設問でした。
解答 イ正答率41%
解答の根拠は、この場面ではなく後の自室の場面にあります。「私は多分、遠野に憤ってほしかった。同じだと思ってたのに。一緒の夢を持っている、同志だとすら思っていたのに。遠野はあっさりと私の裏切りを許した。結局は彼女の夢への思いは、その程度だったってことじゃないか。」
雛は遠野の祝福を、「自分を同志だと思っていなかった証拠」「夢への本気度が足りない証拠」と受け取っています。イが正解。
エは「雛の夢を応援しようと思って寄りそっていた」という、読者から見れば正しそうな解釈ですが、設問が問うているのは「雛はどう考えているか」です。主人公の歪んだ受け止め方をそのまま答える必要がありました。傍線部から離れた場所に根拠があることも、正答率が下がった要因です。
記述正答率19%
大問4で最も正答率が低かった設問です。傍線部の前後に、二つの「狡さ」が書かれています。
盛り込むべき要素
- 遠野には自分が一生かかっても手に入らない絵の才能があり、野心さえ持てばプロへの道が開かれるとわかっていながら、それを本人に教えないこと
- 遠野なら本気で祝福してくれるとあらかじめ気づいたうえで連載の話を打ち明け、裏切ったという罪悪感から逃れようとしたこと
解答例
遠野には自分が一生かかっても手に入れられない絵の才能があり、野心を持てばプロになれるとわかっていながらそれを教えず、また遠野なら本気で祝福してくれるとわかったうえで連載の話を打ち明けることで、裏切ったという罪悪感から逃れようとしているところ。
「遠野を裏切ったところ」だけでは半分です。「才能を教えない」と「罪悪感から逃れようとした」の二本立てで書けたかどうかが得点差になりました。
解答 ア正答率42%
雛は遠野の漫画を「机に戻し、裏返す。そして引き出しを開け、裏返しのまましまった」。見ないようにしまい込むという行動が、わだかまりが消えていないことを示しています。そのうえで「今の私にできることは、この真っ白を黒く汚していくことだけだ」と、目の前の作業に向かいます。アが正解。
イは「うそをついた罪悪感」が本文にありません(雛はうそをついていません)。ウは「自分は一人でも必ず漫画家になると決心し」が強すぎ、「別れた」理由の説明も本文とずれます。エの「心の整理がつき、以前の前向きさを取りもどしている」は、直前まで自己嫌悪が続いていることと矛盾します。
物語の最後だからといって、前向きに終わるとは限りません。近年の入試問題では、むしろ「割り切れないまま前に進む」結末が主流です。
正答率から見た「差がついた設問」
今回のテストで正答率が特に低かったのは、次の設問です。復習の優先順位はここから決めてください。
- 大問3 問九(記述・正答率13%) 筆者の主張そのものを説明する設問。「本来の対話は特別な状況でしか成り立たない」という前提を書けたか
- 大問4 問八(記述・正答率19%) 主人公の「狡さ」を二つの側面から説明できたか
- 大問3 問七(正答率22%) 傍線部の直前にある「マナー」の定義を見つけられたか
- 大問3 問四(抜き出し・正答率38%) 字数指定を手がかりに範囲を確定できたか
- 大問2 俳句(2)(正答率39%) 「こがねむし」が夏の季語だと知っていたか
- 大問4 問七(正答率41%) 「読者から見た正解」ではなく「主人公の受け止め方」を選べたか
- 大問3 問五(正答率41%) 評価を含む選択肢を排除できたか
- 大問4 問六(抜き出し・正答率42%)/問九(正答率42%) 設問文の言い換え、結末の読み取り
並べてみると、「本文のどこに根拠があるかを探す作業」で差がついていることがはっきりします。語彙力や読解スピードよりも、根拠の探し方の型を身につけているかどうかが得点を決めました。
この回から学ぶ3つのポイント
3つのポイント
大問3問七は、傍線部の直前に筆者が考えるマナーの中身がそのまま書かれていました。正答率22%という数字は、多くの受験生が選択肢を先に読み比べてしまったことを示しています。選択肢を見る前に、傍線部の周辺で「言い換えている一文」を探す習慣をつけましょう。
大問4問七で「遠野は雛の夢を応援していた」という常識的に正しい選択肢を選んでしまった答案が多く見られました。設問が問うているのは、あくまで「雛はどう考えているか」です。物語文では、主人公の解釈が客観的な事実と食い違っている場面ほど設問になります。「自分ならこう思う」を持ち込まないことが鉄則です。
大問3問九も大問4問八も、部分点で終わった答案の多くは要素が一つしか入っていません。大問4問八なら「才能を教えない狡さ」と「罪悪感から逃れようとする狡さ」の二本立て。書き始める前に、本文から拾う要素を箇条書きで並べてから文にする。この一手間が、記述の得点を安定させます。
7月度復習テストは、夏期講習に入る直前の重要な指標です。点数そのものよりも、どの種類の設問で落としたかを分類してください。選択肢問題の消去法が甘いのか、抜き出しの範囲確定ができないのか、記述の要素が足りないのか。夏の40日間で潰すべき穴は、この一枚の答案の中にすべて書かれています。
